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- 石川
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選び方って実はそんなに難しくないんです。この含有物の三角形を覚えておいてください。間違いなく取って大丈夫なのは、三角形の一番下の部分で「五大栄養素」といわれるもの。糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル。特にサプリメントになっているのはビタミン、ミネラルが多いですね。
タンパク質には、アミノ酸やペプチドがある。アミノ酸は20種類しかない。脂質には、必須脂肪酸のDHA・EPAとか、オレイン酸、リノール酸とか。ビタミンは13種類、ミネラルは50種類以上あるんですけど、みなさんが知ってるのは大体10種類ぐらい。代表的なのは、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛とか。これらの五大栄養素はわかりやすいし、安全に取れます。
- 中井
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五大栄養素の上が「機能性」で、一番上が「特別」。これらは、サプリメントの含有物を分類したものなんですね。
- 石川
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はい。それで、「機能性」あたりからちょっと怪しいものも増えてくるんです(笑)。機能性は、栄養素ではない。だから取っても栄養にはなりません。みなさんがよくご存じのものでは、ポリフェノールがあります。あれは栄養素ではなく外来物質といって、本来人間が生きていくためには必要ない。でも、摂取すると特別な機能を持つという成分なんです。
- 中井
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なくても生きていけるけど、あったらよりよく生きていけるかもね、という感じ?
- 石川
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そんな感じです。ほかにもたくさんあります。たとえば、食物繊維もそうです。もともとは糖質の中に組み込まれていたんですが、大腸癌防止などの働きが注目され、今は「第6の栄養素」として五大栄養素への仲間入りが検討されています。
- 中井
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みのもんたさんのテレビ番組などでよく取り上げられている、目新しい感じのする素材は、大体機能性のところに入るんですね。
- 石川
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それで、一番上の「特別」は、ある特定の人にしか効かないものです。自分の弱い部分、たとえば、わたしは腎臓が弱いので、腎臓に特殊な働きをする成分が含まれたサプリメントを選ぶ。それは隣の人には効かないけど、わたしには有効なんですね。
- 中井
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誰にでも必要というわけじゃなくて、各個人の弱い部分などをサポートするんだ。
- 石川
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はい。それで、このようにカテゴリー分けして何が言えるかというと、一番下の五大栄養素を十分に取らずに機能性をとっても無駄だということなんです。たとえば、五大栄養素というのは一つでも欠けると死んでしまいます。
- 中井
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えー、本当ですか?
- 石川
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と思うでしょ。試してみてください(笑)。ビタミンCを3カ月間取らないと、あっという間に入院です。昔、コロンブスが何カ月も航海したときに、野菜や果物を積まなかったら、ビタミンC欠乏症の壊血病になって大勢が死んでしまった。有名な話ですよね。
- 中井
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わたしたちが生きているということは、普通に食事をしていて、多少バランスが悪くてもそこそこ五大栄養素は取れているということですね。
- 石川
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そうなります。
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