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- 石川
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わたしが渡米したころ、日本では健康食品というのがいろいろありまして……。
- 中井
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紅茶キノコとかそういうの(笑)? 石川さんとわたしは同年代ですよね。わたしの認識だと、そのころ日本で健康食品として騒がれたのって紅茶キノコとかウーロン茶とか……。
- 石川
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あとローヤルゼリー、クロレラだとか、いっぱいありましたよね。基本的には、そういう健康食品を信用していなかったんです。だから、アメリカに渡って、食事療法の食事と一緒にお椀いっぱい、一度に40粒ぐらいのサプリメントを出されても、最初は取らなかった。どうも信用できなかったんですね。そしたら、先生から説教をくらいました。栄養学はこうなんだと。
- 中井
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なぜ食事と一緒にサプリメントを取らなくてはいけないか、その理由を叩き込まれたわけですね。
- 石川
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そうなんです。簡単に言うと、食事だけでは必要な栄養素が取れない、それを食事で取ろうとすると量を増やさなくてはならないので、カラダに負担がかかる。太ってしまったり、胃腸に負担がかかったり。だから、効率よく栄養素を補うにはサプリメントが一番、ということだったんですね。
それまでわたしが思っていた健康食品とは、全く違う使い方でした。「半年経てばあなたの状況は必ずよくなる」と言う先生に対し、わたしは「そんなはずはない、簡単に治るなら医者なんて要らないじゃないか」と反発し、「半年でよくなったら太平洋を泳いで帰る!」とまで言いました(笑)。
- 中井
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それで頑張って半年間、食事とサプリメントの両方を続けたわけですね。
- 石川
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アメリカのサプリメントは、フットボール型で角も削ってないような形で、1粒がかなり大きいんですよね。子どものころから薬を飲み込むのが苦手だったし、そんなに大きい粒を40個も取るんで、毎日30分ぐらいかかってました。本当に大変でしたけど、半年経ったら、それまでは朝から靴が履けないくらいだった足のむくみがなくなり、夕方になってもだるくならない。トイレに行っても出血しない。びっくりしました。それでなるほどなあと。
- 中井
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そこから、ご自分が体験されたことをいろいろな人に教えてあげようと思われたんですね。
- 石川
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もともと化学の専門で、ビタミンCだ何だといったときにも分子記号で考えることができたので、栄養学にも入り込みやすかったんですね。それで日本に帰って来たときに、アメリカのようにしっかりと臨床や科学に基づいている食品やサプリメントなど、栄養学を基盤とした製品の開発メーカーをやろうと思ったわけです。当時日本には、ビタミンCとカルシウムぐらいしかサプリメントはなくて、あとはクロレラとかそういった健康食品があるだけでしたので。
- 中井
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それで、ご自身で会社を立ち上げ、いろいろな会社と提携されて商品開発を進められた。
- 石川
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今となっては、サプリメントだけでなく、ドリンクなども含めた食品全般を扱っています。栄養学に関するものはすべて手掛けるようになりました。現在は食品とサプリメントの開発が半々ぐらいですかね。
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