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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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普通の方では思いつかないような解決策を思いつく
- 進藤
一生懸命考える仕事だったですね。
僕は、ビジネスは、まあなんでもそうですけれども、対人間関係も含めて、絶対に一方が儲かるだけでは長続きしない。共に利益が出ることが大事、と思っています。
一番利益を得るのは、本当にエンドユーザーさんにサービスを売っているところですね。そこが一番儲かる。例えば、子どもたちは任天堂さんのゲームソフトで遊びたいから買うわけですから、それを作っているから一番儲かるのは当たり前のことです。
で、自分たちは、それを走らす道具、手段を提供している。ですから、そこそこ利益はあがる。まあこれでいいんじゃないかなあ、というようなことです。といっても実はどんどん予想をはるかに超える売り上げになりました。
ですから、メガチップスは、お客さん専用LSIやシステム。例えば任天堂だったら、任天堂さんのために作るICで、他には売らない。例えばセコムさんだったら、セコムさんの要望に応えるセキュリティシステムで、他社には売らないような機器を作る。そのように、ある決まったお客さんが求めるものを作ることにとても優れた会社だと思います。
もう1つは、「特定用途向け」言いましてね、たとえば携帯だったら、携帯電話だけに入れる。他のものには使えない。携帯を作っている会社が5社から10社あるとすると、そこには売れるが、しかし、携帯電話を作っていない会社には売れないというようなものです。
現在地上波デジタルもやってますし、それからデジカメとか、そういう機器の心臓部のICをやっていますけれども、ある用途に特化されたものしか、実はやってないし、やれないんです。
不特定多数の人に買ってもらうような製品を作るのは、ものすごく苦手。なんでか言うと、私の性格もそうなんですけれど、お客さんの顔が見えて、お客さんの要望が直接聞けるものでないと、なかなかいいアイディアが浮かばない。でまた、それに直接応えると、すごく喜んでくれる。で、それが成功する、と。こっちは、売る努力は全然しないまま買っていただけるわけですよ(笑)。
- 佐々木
ひらめく知恵が、卓越してすばらしいんですね。
- 進藤
いやあ、どうなんでしょう。それは私が、技術があるとか能力があるからかどうかは、自分では分からないのですが、とにかく聞かせてもらってからものを考えるという力はあるんですけれど、まったくアンノウンだと……。
- 佐々木
何もないところから作るというのではなくて、ニーズを聞いて刺激を受けて、進藤さんの内側からクリエイティビティが出てくる、と。
- 進藤
だから、本物の力があるのかどうかは、自分には分からない。
- 佐々木
いやでも、相当、ものすごく画期的なモノをたくさん生み出されてきた。
- 進藤
だけどその、ニーズを聞くと、もう、普通の方では思いつかないような解決策を、会社全体で考えつくという力があります。
- 佐々木
それ、でも、すごい喜びだと思うんですけれど。その、ひらめいた時って。
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