ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第95回 進藤 晶弘さん

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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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要は人間だけで戦うんだから、私にもできる
- 進藤
だから私の言うことは理解されない。私はどちらかというと、シリコンバレーを見たり、外部のお客さんや大成功の体験を聞いていた。それで、どうしてもそれがやりたい。それで最後に決断したのは、要は人間だけで戦うんだから人件費だけじゃないか、と。私にもできる。現にシリコンバレーにそんな会社はいっぱいある、と。
- 佐々木
そうですね。人間の知恵で勝負する会社。
- 進藤
工場を持ってね、たくさんのワーカーを雇ってやるようなモデルは、これは大企業しかできない。でもアメリカを見たら、人間の知恵とか頭脳で戦ってるから、いっぱいベンチャーが出てきている。彼らは何の工場も持っていない。むしろ日本にある大企業を、下請けとして使ってる。「彼らができるのだったら、自分でもできるはずだ」と。で、気楽に辞めよう、と(笑)。まあ、こんなことでね。
- 佐々木
シリコンバレーには、じゃあ、大きな影響を与えられたんですね。
- 進藤
ものすごく影響されました。それと、自分が考えて作ったICは、ことごとく失敗したんです。マスコミも学会も、「最先端」とか「超高速型」とか、いっぱい勲章くれて特許もできるしね、周りからは持ち上げられるのですが、いざ売りに行ったら1個も売れないんです。ですから、自分が勝手に考えて、これは素晴らしいと思って作ったものは、成功した試しがない。
ところがお客さんが、「こういうのを作ってほしい」「できるかな」「どうやったらできるの?」と聞かれたものを実際に実現すると、別に売る努力をしなくても、売れるんですね。
- 佐々木
それは、すばらしい知恵と技術さえあれば、過去の実績を考えずに、品質で買ってくれた任天堂とのビジネスもすごく良かった、ということでもありますね。
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