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藤村良典さん
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コンサートっていうのは、お客様も一緒になって作るものなんだよね
- 藤村
すごく重要だと思うの、俺は。それは自負してるの。コンサートっていうのは、アーティストだけが作るものじゃなくて、お客様も一緒になって作るものなんだよね。その場、同じ屋根の下に一緒にいるんだから、お客様も作らなきゃいけない。うちが初めてロックをやったときにさ、お通夜みたいだったの。シーンとして、会場から拍手もない……。
- 佐々木
拍手もしないんですか?
- 藤村
本当にびっくりするぐらい。ましてや、神奈川のお客さんって、東京とはすごく違うお客さんでね。だから、横浜のお客様を作ったんだから。ロックってこうやるんですよ、拍手ってこうやるんですよ、って。
- 佐々木
どうやって、それを指導したんですか?
- 藤村
サクラを入れて、ポイントでさ。
- 佐々木
その人たちは、「乗ること」を使命として客席にいるんですか?
- 藤村
そう。だから、ここで拍手があって、こういう風にする、みたいな。そこまで演出したんです。その上で、入り口だって、ちゃんと、かをりちゃんみたいなかわいい子を全部並べて。
- 佐々木
知らなかった。
- 藤村
知らないでしょ? そういう苦労ってあるんです。お客様に対してね。
- 佐々木
お客様に最高の体験をしていただくために、最初から最後まで演出をして言っていた、ってことなんですね。でも確かに、昔はコンサートって、全員が舞台のものを第三者として、ただ観ているだけで、拍手をしたり立ち上がって叫んだりってことはなかったのを覚えています。
- 藤村
かをりちゃんはよく外国に行くから分かるだろうけど、最近は、いろんなアーティストで頭からスタンディング・オベーションで、お客さんが、立って、敬意を表すわけじゃない、「素晴らしい」と。だから、今はもう問題ないよ、今は抑えるのが大変なくらいでしょう。でも、それまでは、全部、日本のオーディエンスを作ってきたんです。それで、今があるんだよ。
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