ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第115回 藤村良典さん

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藤村良典さん
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周りのブレーンがすごくよかったな、と
- 藤村
あれは……な。あいつ、麻薬で死んじゃったけど。あれもすごい。本に書こうと思うんだけど、ロスのマネージャーの所に契約に行ったときに、本当にうら寂しいアパートの2階で、そこが事務所兼そいつの住居だったんだ。それで、ジャコもマネージャーも本当に薬漬けで、打ち合わせに言ったときに、白い粉を、なんかやってるんだよね。もし、俺にそういう興味があったら、そっちに、はまっちゃったかも分からないけど、こういう商売をやっていて一度もなかったの。チャンスはあったけどね。でも、やらないの。
- 佐々木
藤村さんは、すごく真面目ですよね。
- 藤村
真面目です。本当に、自分でも真面目だと思うもん。
- 佐々木
私も、繰り返すようですけど、今思うと、あんな場所にある、あんな会社に飛び込んでいって、どうなってもおかしくない状態なのに、藤村さんでよかった、ということを、最近になって思いました。そのときは分からないから。ただ一生懸命、仕事をしているし、他の会社に行ってたらどうだとか、世の中がどうだとか、悪い人がいるってことも知らないで。
オデオンっていうデパートみたいなとこで、プレイガイドも、やってましたよね。私1人で、山ほどのチケットとおつり銭もって、伊勢崎町を歩いて、夜まで。
- 藤村
あの辺はもう、すごく、一番危ないのに。
- 佐々木
危ないですよ。それで仕事が終わると、夜は、夜間金庫に一人でお金を入れて、真っ暗闇の中。
- 藤村
よくやれたよな。怖さを知らなかったよね。俺もそう。
- 佐々木
だから、振り返ると、一つ一つを取ると、奇妙なことをやってきているんですけど、藤村さんが、すごく立派な社長だったんだなって、自分が社長になって何年か経って、分かりました。藤村さんの会社は、どんどん大きくなり、藤村さんの元で働いていた人が、皆育って、引き継いでいかれて、すごく立派な方だったんだなと思うんです。
- 藤村
立派? 自分では立派なんて思わないんだけど、皆、その頃の周りがよかったの、俺は。かをりにしろ、内野さんとか永島さんとか、そういう援軍、周りのブレーンがすごくよかったな、と。今、振り返ってみると。
- 佐々木
だって、本当に、今の麻薬の話じゃないですけど、エンターテインメントで、特に海外とやりとりしていたら、さまざまな悪いことが、うじゃうじゃあるじゃないですか。でも、すごくピュアに生きていらっしゃいますよね。そんな感じがしますけど。
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