現在は、円高じゃなくて「ドル安」

お仕事で為替予約をするごまたまさん、目標利益額が米ドルで設定されているもりうめさん、出張や家族旅行で米ドルを使うことが多いmlavandさん……、今日の書き込みはなかなか多彩でしたね。

お仕事や給料となると、為替変動で受ける影響が直接的に生活に関わってきますので、日頃から為替の動きは要チェックです。どういうタイミングで考えればいいかは、明日のコメントで書かせていただくとしましょう。

さて、もりうめさんの「なぜ、いま急激な円高に？」というご質問に対する答えですが、今回の円高（ドル安）は、米国、というよりもむしろブッシュ大統領の事情によるものですね。来年は大統領選挙の年なので、景気をよくしておかないと再選されないんです。でも、失業率がどうにも改善されなくて、このままだと多分ダメ。そこで、為替をドル安に持っていくことで景気回復と失業率の改善を狙っている、というのが今回のドル安の理由なのです。

こんなことを書くと、「そんなに単純なの？」と思うかもしれませんが、実際、単純なんです。自民党の小泉総裁が再選されたのも、総裁選のときに景気と株式市場がよくなっていたから。半年前みたいな状況だったら、落ちてた可能性、高いでしょ？　米国は日本株を買いまくって小泉さんに恩を売りましたので、今度は日本が米国を助けてくれる番だよね？　ってことで、ドル安に加えて、イラクへの資金援助とか自衛隊の派遣なんかを約束したというわけです。

「米国政府はマーケットには介入しない」なんていいながら、このようにしっかり誘導している、ってことは忘れちゃダメですよ。政治の動きを見ていれば、この2年ほどの為替予想は簡単だったはずですから。

さて、昨日お約束した、既に米ドル預金や米ドルMMFを持っている人の対処法ですが、ドル安の影響を受けにくい「ユーロ」に資金を移しておくのが無難でしょうね。ドル安の結果、ユーロは高くなりますので、円とユーロの為替相場は割と安定したままじゃないかと予想しています。

それでは、みなさんからの投票＆投稿を引き続きお待ちしています。