ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第95回 進藤 晶弘さん

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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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創業「前」の危機
- 進藤
やはりね、10年間の中での苦労はね、創業前と創業2年目、本当に創業の初期に出くわした危機ですね。
1つはね、最初、自分は正月に決心して、辞表を出して、認められて、会社を出た。そして、会社を興そう思ったら、オフィスは貸してくれない、銀行に行ったら口座も開いてくれないだとかね、要は、当時のバブルの価値観と、私たちが本当に裸一貫、何も持っていないという価値観の差でね。創業本当にできるのかな、と不安でした。
- 佐々木
企業名の肩書きがなくなると、世の中はいかに冷たいか。
- 進藤
ええ。ですから、7人くらいが一緒にやろうとなって、集まってきたんですけれどね、打ち合わせする場所もないんです。ところがね、知恵はあるもんですね。公民館をね(笑)、1日単位で借り歩いてね。長くは貸してくれないですから。
- 佐々木
会社がなくて、毎日いろんなところで集まった。
- 進藤
そうです。私は、みんなが打ち合わせしている間に、ビルディングどこか空いているところないかな、と探して歩いて。
- 佐々木
住所が決まらないと、会社も動けない。
- 進藤
会社としての登記もできないですから、会社興せなかった。失業してたんですよ。やっと3カ月後に見つかって、初めて創業したんですよ。
ですけれど、もうその時点で、実は挫折寸前まで行きまして、もうやめようか、というところまで行ったんです。で、みんなまた大企業へ行くとか何とか言って。そこで僕は、やはり引きとめないといかんから、「みんなの会社や」ということで、創業した時に、みんなで株式をシェアして、それで一体感を保った。
それで次の段階で、私は注文を取りに走っていました。ありがたかったのが大企業の経験で、今までお客さんとずっと接して、ICを提供してきた。それで人脈があって、信用されてたんでしょうね。それがなかったら、そんなことはできないですね。ま、そういうのがあって、なんとか立ち上がったんです。
15/29
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