ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第75回 津山 直子さん

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日本国際ボランティアセンター(JVC)南アフリカ現地代表
津山 直子さん
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白人用の病院も、今は様々な人種が
- 佐々木
そうだ、私、91年に撃たれて、病院4軒回って……。
- 津山
最初に行かれたのは、たぶん「ヨハネスブルク病院」、当時の公立病院?
- 佐々木
それはね、3つ目。
- 津山
ああ、それが「ニュースステーション」の映像で残っていたのを見ました。ヨハネスブルク病院は、白人用の病院だった所が、今はすべての人種になって、今はほとんど黒人の患者さんです。
- 佐々木
私が撃たれたときは、初めは、撃たれたのがソウェトの中だったので、ソウェトの病院に駆け込んだんですよ。
- 津山
じゃあ、バラグアナス病院ですか?
- 佐々木
うーん、なんだかわからないんだけど。
- 津山
大きな?
- 佐々木
いや、もう、小さい、なんか、診療所みたいな、小屋のような。
- 津山
なんで撃たれたんですか? 警察との……警察と住民とのなにかに巻き込まれた?
- 佐々木
インカタのデモンストレーションを取材していたんです。彼らが、ANCの居住地を通りぬけるところを撮ろうとしていたところ、撃たれた。警察とか軍が来ているので安全かなと思ったんだけど。
- 津山
足でしたよね。
- 佐々木
そう。摘出した弾を、持って帰りたいと思ったんですが、警察官が、私の手術室まで来て、私が麻酔が覚める前に持って帰っちゃったんです。その上、「『私は、誰が撃ったか見なかった』という紙にサインしろ」って。その前に催涙弾も投げられて……。
- 津山
本当に、当時は、そうやって毎日のように催涙ガスを撒く装甲車が……。
- 佐々木
もう、すごかったですよ。私、死ぬかと思いました。それなのに、催涙弾を撃たれたあとに、もう一回同じ所に車に逃げ込んで、「ああ、死ぬかと思った。じゃあ、もう一回行こう」って言って、すぐ車から出てったら撃たれたんで、しつこいと思われたんです、きっと。怖いもの知らずで(笑)。
- 津山
うーん、そうですね、一応、取材許可は与えたけども、やっぱりちょっと撮られるとまずいと思ったんですかね。
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