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陰山 英男さん
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世界一のインテリジェンスを、日本の子どもに身に付けさせる
- 佐々木
グローバル化とか、それこそ英語でコミュニケーションができる、論理的にきちっと話せる、そういうような能力っていうのは、先生がおっしゃってるような日本の民族性を生かした、社会全体を教育していくって中で、そのスキルをつけていくことはできるのでしょうか?
- 陰山
いや、簡単な話ですよ。世界一のインテリジェンスを日本の子どもたちは身につければいいんです。
- 佐々木
世界一のインテリジェンスって?
- 陰山
たとえば世界である程度、英語を上手に話せる日本人がいると。でも、その子たちは日本において日本語を最も堪能に話せる子どもたちであると。
- 佐々木
英語ができて、パソコンはきちっとつないで。でも教育の仕方や支え方は、日本民族の特徴をきちっと生かしたもの。すごく理想的ですよね。
- 陰山
うん。そのときに実は最も重要なのは、それらを全部統轄し得る、非常にこれは変な話なんだけど、道具なんですよ。実はその、これからの日本社会をどう導いていくのかっていう、いわゆるアイデンティティですよね。これが一番難しいですよね。それは、それこそ小学校から大学まで一貫した、いわゆる日本の未来を想定した、まあ、大きな哲学みたいなものが大切だと思いますよ。
- 佐々木
それこそ教えてくのって、一番難しい。
- 陰山
難しい。でも、食育や経済教育、金融の教育、実はそれらだって、すごく妨害されていくわけですよね。だから総合的学習っていうのは、実はそういう風なものを吸収して1つの柱になっていくんだろうな、っていう風に僕は思ってるんですよ。
僕は総合的学習に対して否定的だとかいう風に一部で思ってる人がいるらしいんだけども、全然そんなことはなくって、実はその総合的学習であったりとか、正しい哲学をきちんと提起し得る人材、つまり総合的学習で活躍する人間、これが実は次の時代のリーダーになっていくと思っているのです。
- 佐々木
教員としてのね?
- 陰山
そうですね。
- 佐々木
でもだからこそ、やっぱり教員の力が今、及ばないんじゃないかっていう風になっちゃう。社会からも経済界からも、どんどん学校に入っていったらいいと思うんですが。
- 陰山
まあ、そういうことになるだろうと思いますけど、とにかく僕は、強い哲学を持った教育学っていうのを作る必要があるんじゃないかなと思ってますけどね。
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