ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第49回 田中里沙さん

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田中里沙さん
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最初の企画は「職人さん」
- 田中
いいえ。ただ、私も企画を出してみようと思って、こういう特集やりませんか、って言ったら、「じゃあやって」とか言われて、「え? 一人で?」と思ったんですけれど。
- 佐々木
それは何の特集だったんですか?
- 田中
それは、広告界を支える職人さんたち、っていうページです。
- 佐々木
おもしろいじゃないですか。すごくいい切り口。
- 田中
おもしろいでしょ? 自分でも興味があった。たとえば全然広告の世界のメインストリームは知らなかったので、「ヘアメイクさんってどんな仕事をしているんだろう」とか、「広告のスタイリストってやっぱりすごいのかな、どんなふうに運ぶのかな」とか、CMとかよく、カップヌードルとかも美味しそうに撮りますけど、ああいうのって、誰がどんな風に調理しているんだろう、とか。興味があったので、それを支える職人さん、というので。
- 佐々木
美味しそうに湯気をワーっとたてるような。
- 田中
そう、湯気師の人もね、取材したんですよ。湯気師という名刺を持った専門職の人がいて、その日は、今は亡き伊丹監督と奥様が、ツムラだったんですけれど、そのCM撮影をする、そこでいちおう、大きな湯気を出すから、取材に来なさいって言われて。日曜日だったと思うんですけれど、クロサワスタジオでしたっけ、横浜のほうの。結構遠いところまで、電車とバスを乗り継いで、撮影現場も見せてもらい。ああ、こういうふうに作っているのかって。
- 佐々木
一人で?
- 田中
一人で行きました。それくらいやらせてもらえるので、おもしろいと思うんですけれどね。ヘアメイクなどは、トニー田中さんとかしか知らないから、トニー田中さんにアポを取って(笑)。そう、なんか有名な人だし、会えるし、恵比寿のスタジオに行けてよかったくらいな感じで。
多分今考えると、とんでもない質問をしてたかもしれないですし、何なんだろう、と思われたかもしれないですけれど、その当時『宣伝会議』がまもなく40年を迎えつつある節目でしたので、皆さんのほうがすごく歴史を重んじてくれて、君なんかより『宣伝会議』のことをよく知っているよ、みたいに思ってくれたのです。それで取材もきちんと対応してくださったんだなあ、と。恵まれていたな、と思うんですけれどね。
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