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鳥越俊太郎さん
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イラクへ
- 鳥越
そう、その流れですよね、イラクに行くのも。僕の中では違和感がないんですが、みんなの中では「もうその年になってまで行かなくていいんじゃないの」と。
- 佐々木
何日間、行かれるのですか?
- 鳥越
10日〜2週間ぐらいですね。
- 佐々木
わたしも行ってみたいです。
- 鳥越
そうでしょ? こういう仕事をしていたり、好奇心の強い人だったらやっぱり見てみたいと思いますよね。人から聞いた話じゃなくて、新聞で読んだ話じゃなくて、やっぱり自分で見てみたいと。僕もただそれを当たり前に「行こうかな」と思っただけです。
- 佐々木
どんなところを見たいと思われますか?
- 鳥越
イラク戦争というのは、「大量破壊兵器」という言葉で始まったわけですが、実はその戦争を始めた理由がいまだ見つかっていないわけですね。
平たく言えば、うそをついて人を殺してしまったという、大変な犯罪だと思います。ブッシュの犯罪ですよ。だから僕は自分の目でその犯罪の現場を見ておきたいと思った。それだけなんです。
自衛隊については、小泉さんは出すと言っています。はっきり言って憲法違反だと思いますが、そういう判断を下したことへの悔いというのはあると思います。
- 佐々木
ぜひ、鳥越さんの目で見て、伝えていただきたいと思います。気を付けて行ってきてください。
- 鳥越
はい。本当に、たしかに今までの取材でも爆撃の中にいたりして「俺は最終的に好奇心で命を失うかな」って思いましたよ。実際、撃たれて亡くなった人もいるわけだからね。
ただ、そういうところへ行く人というのは、「自分には当たらない」という共通した心理がありますね。弾に当たってけがしてしまった人もいるし、死んでしまった人もいる。で、当たらなかった人は、「自分は今度も当たらない」と思って、また再び出掛けていくわけですよね。僕は絶対自分は大丈夫だと思っています。でも、やっぱり女房は心配するんですよね。
- 佐々木
そうだと思います。わたしも南アフリカで足を撃たれた時、自分は絶対大丈夫、と思っていたんですよ。今思うとばかみたいなんですが、催涙弾を浴びて窒息しそうになって車の中に逃げ込んだのに、呼吸が整って落ち着いたら、「さ、また行くか!」と取材に出て撃たれてしまって。くれぐれもお気を付けて。
12/14
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