ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第18回 藤野英人さん

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藤野英人さん
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社長たちに取材をして、初めてわかる
- 佐々木
アシスタントアナリストの時代から含めると、何人くらいの経営者にインタビューされましたか?
- 藤野
3,000名以上です。ほとんど男性ですね。女性経営者の数は増えたという実感はないですね、若い人は増えていますが。投資対象となるような会社だと。
- 佐々木
経営者の3,000通りのユニークなストーリーが刻まれていると思うのですが、何か思い出深いエピソードなどはおありですか?
- 藤野
たとえば、上場企業の会社で、「君は気に入った。これから経営の神髄を見せてあげる」と言われたんです。それで「準備が必要だ」と言っていなくなったんです。そしたら武道着で現れて、畳の部屋に移動したんです。
そこにはかかしがあって、それを彼が「えいっ」と刀で切り付けると、マンガのように、しばらくしてからポトッと落ちたんです。
「見たかっ? これが神髄だ」と言われたので、「わかりません」と言ったら、内線電話をかけるんです。そしたらもう一本かかしが出てきて、またスパッと切って「わかったかっ?」と。これはわかると言うまで何度でも見なくちゃならなくなるかなと思って、「わかるような気がします」と言いました(笑)。
実はそれ、いまだにわからないんですが、深すぎて(笑)。
- 佐々木
(笑)。
- 藤野
それから、ある業界の2社を訪問した時のことです。業界としては、あまり注目されていなかったのですが、実態を知りたくて訪問しました。
一社目は、ボロボロの工場の脇に、超豪華な「社長ビル」があって、社長専用のストレッチの高級車があって、といった具合でした。株価が、実態を反映しているという会社です。
もう一つの会社も訪問することになり、駅に迎えに行きますよ、というので待っていたんです。そしたら軽トラックがやって来て、それを運転してきたのが社長。本社ビルはプレハブのすごくシンプルなところで、工場に行くと最新鋭なんです。
株価というのは、ただ割安、割高といっていても、実際にその会社に行って、見てみないと状況はわからないなと、すごく感じました。
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