ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第13回 渡辺武経さん

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ニフティ株式会社 元・代表取締役社長 現・特別顧問
渡辺武経さん
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年間売り上げが200倍に
- 佐々木
それは、いくらぐらいの製品なんですか?
- 渡辺
ちょっと覚えていませんけど、コンピュータのシステムの中に入っていくディスクですから、一個数百万円はしますよね。わたしが北米課長に就任した当時、売り上げが小さかったのですが、抜けるころには、就任した当時と比較して200倍程になっていました。それでも数十億円程度で、現在は数千億円にまでなっていますから、大したことはないんです。ただ、その機械が北米で認められた、ということが重要なんです。
- 佐々木
3,000万円だったのが、60億円!
- 渡辺
今はもう3,000億円までになっていますから、それでも大したことはないんです。ただ、販売していた機械が認められたということが重要なんですね。
- 佐々木
そのディスクを、ロンドンでは初めてのアポイントで売ったわけですよね。モノはもちろんいいんでしょうけど、一方で、製品がよければ誰が行っても売れる、というわけでもないですよ。
- 渡辺
そうだと思いますよ。ロンドンなんて支店もない時代ですから、先方には、わたししか頼る人間がいないわけでしょう。それが信頼できない人間だったら相手も買わないですよね。
- 佐々木
当時、37歳くらいですよね。その渡辺さんを見て、みなさんはどんなふうに思われていたのでしょうね。
- 渡辺
わたしはわりとオープンでしょう。自分で言うのも変ですけど。案外、外国の人たちは信用しますよ。わたしのほうも、外国の人は付き合いやすいですしね。オーストラリアでもスペインでも。
- 佐々木
オープンであることが、信頼につながったというわけですか。
- 渡辺
そうです。それからはっきりと、「できるか」「できないか」を言う。
- 佐々木
答えが明確かつ簡潔。
- 渡辺
駄目なら「駄目」と言っちゃう。「これは売れません」とか。適当に言いつくろっても、駄目な時は駄目ですから。
- 佐々木
そういったコミュニケーションの在り方というのは、英語であろうが日本語であろうが、昔からの渡辺さん個流のものなのでしょうか?
- 渡辺
そうです。完全にわたし流です。誰に教わったわけでもないし。アメリカとかヨーロッパでそうやってディスクを売った時は、本当に「やった!」と思いましたよね。自分にとっては、歴史的なことだと。
それで今度はね、突然「オーストラリアに行け」と言われた(笑)。
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