ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第127回 窪木登志子さん

127 |
窪木登志子さん
|
|
|
後輩にも役立ちたいっていう気持ち
- 窪木
最近一番関心があるのが、面映いんだけど、人を育てたいっていう気持ちですね。後輩にも役立ちたい、自分を育てるっていうことでもあるんですけど。
- 佐々木
若手弁護士を育てたい。
- 窪木
若手弁護士だけじゃなくて、本当に、後輩に役立てたらって。前は、自分で面映いというか、後輩にはその人なりの考え方、やり方でいいと思ったんですけど、ちょっとアドバイスしてみたら、素直に喜んで生かしてくれる人たちがいるんだ、私の経験が生かされるところがあるんだな、というのが、すごく身に染みてきたんです。だから遠慮せずに言っていいんだなって。そうしたら、こちらも、もっと分かりやすく言わなきゃいけないし、もっと裏打ちされたものも必要だし。で、こちらも努力することになって、「情けは人のためならず」で全部自分にプラスで、ウィンウィンなんですね。卑近な例で言えば、うちの事務所に、新卒で、大卒で入ってきた女性がいるんですね。本当に初めは、答え方も「はい」って消え入りそうな声だったのね。電話が鳴るたびに皆がビクッとして、「大丈夫だろうか?」って彼女を見るっていう感じだったんですけど。でも今はもうバリバリで、資料のチェックとか作成、商標の出願とか、先行出願のチェックの仕方も、そういうのも全部できるんです。先輩として、どこを見ればいいかとか、どう見たらいいか、考え方は…… というのを説明すると、次からは自分でやってくれる。知的好奇心が強くて努力する人は伸びますね。
- 佐々木
すごく素敵な方ですよね。
- 窪木
そう。成年後見人もやっているんですけど、ほとんど自分でやって、チェックに出してきますし。最近は、私たちを見ていて、弁護士になりたい気持ちまで出てきたみたいなんです。
- 佐々木
いいですね。だから人を育てることに興味があるっていうお話もそうなんだけど、窪木さん自身がいろいろな人を引き受けて、品格をもって解決するために、ご自身も日々勉強されている。すごく忙しい間をぬって本を読んだり、勉強したりされているわけでしょう? 最近、論語に、はまっているとか。
- 窪木
はまり始めたっていう……。
- 佐々木
それは、「人はこうあるべし」じゃないけど、そういう悟りに触れるとか、教えに触れるとか、崇高な人の生き方に触れるため?
- 窪木
勉強不足だったので、今まで勉強しなかったから、本当に高校のときに真面目に漢文をやっておけばよかったっていうことなんですけど。
15/17
|
 |
|
|