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窪木登志子さん
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同じ方向を向いて、一緒に解決していきましょう
- 窪木
あとは、同じ方向を見て座るとか。同じ方向を向いて、一緒に解決をしていきましょうって言って、エネルギーは外に出してもらう出し方とか。ホワイトボードに書くために立つ、ってこともあります。
- 佐々木
そうすると、エネルギーが抜けるから。
- 窪木
そう。それに最近は若い弁護士も事務所にいるので、私が「1」で相手が「多」じゃなくて、こちらも複数で対応すると、ちょっと分担できるんですね。
うちはウィングが広いので、家事法に限らず、会社の仕事も多くていろいろな体験はあります。たとえば、和解したんだけど、まだ不満があって、相手方にうまくやられた、みたいなことを言ったりする人がいたこともあるんですね。そういったときは、いかに良い結果だったかを整理してお話した上で、もう事件が終わったんだから言わなくてもいいかなと思ったんだけど、でもやっぱりこの人が執着していると体を壊したり熱が出たりするからと、ちょっと一言だけ、「相手方と同じレベルに下がるのはやめましょうよ」って言ったのね。そうしたらちょっと苦笑いをされていたけどね。
- 佐々木
でも、それはすごく重要なことですよね。今、インターネットが普及したこともあり、弁護士と称する人が「こういうときは、こういうふうにしてやったら相手をやっつけられる」「訴えろ」「あなたには、法的にこんな権利があるから、やっつけろ」みたいな、私から見ると悪知恵としか思えないような品格がない指導もあり、本来の目的が違うんじゃないかと思っていたので、今のは、とてもいい話です。
- 窪木
褒めあいになるのが恥ずかしいんだけど、でも私のほうがもっと倍ぐらい言いたくて。佐々木さんがいるから頑張っているっていうようなものなの。本当に、よくまあ、この小さい、細い体で。
- 佐々木
とんでもない。それにもう段々、小さくも細くもなくなってきてます。「働く女性はどうやったら成長しますか」と聞かれたりすることが多いんだけれど、私はいろいろ仕事をしていく中で一番大切なのは、いい仲間に巡りあうことだと思っているんです。私には、窪木さんのような方が近くにいてくださって、感謝しているんです。ストレスが多いときに、一回窪木さんに聞いてもらう。私自身はかなり客観的に自分を見ることができる人だと思うので、話した瞬間には、その課題に関しても違う気持ちになれたり、新しい視点で考えることができるんです。
- 窪木
そう言われると、私はそういう仕事が多いですね。私はとりあえず「うーん」というふうに答えていればいいという社長さんたちは、結構他にもいます。サウンドされる。
- 佐々木
きっとそうなんですよね。こちら側からすると、法律の専門家に一応言っておいたほうがいいかな、耳に入れておいた方がいいかな、と思うということもあるし、自分の判断で間違っていないか確認したほうがいいかな、と思ったりもしています。その上で、聞いてくださって、窪木さんの反応を見ながら私も前進できる。でもね、働く女の人って、別に法律相談と関係なく、そういう自分を律することができるような仲間がいるかいないかで随分違うんじゃないかと思うんです。一緒に他人の悪口を言って飲んでくれる友達じゃ、意味ないでしょう。
- 窪木
それは避けたいですね。悪口を言っても何も美味しくないしね。
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