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正岡 裕志さん
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大正12年の創業なんですよ
- 佐々木
小さい頃からタオル屋さんの息子として育ってきたから、もう、この仕事を継ぐもんだっていうのは、ずっと昔から思ってたのですか。
- 正岡
そうですね。大学を卒業するときに就職活動をしたんですけど、やっぱり「家が商売していて長男なら、採らない」っていう企業がほとんどだったので。
私も数社受けたんですけど、全部最終面接で断られまして、結局、親父に「もう、全部落ちたから就職するところないわ」っていったら、「じゃあ、お前、大阪のここに行け」って。
それで行ったところが、うちのお得意先さんでもあったんですけど、タオルの問屋さんだった。3年程、そこで丁稚奉公みたいなのをして、それで帰ってきて17年経ちました。
- 佐々木
社長になられたのはいつからですか?
- 正岡
名ばかりですけど、33歳のときです。25歳で戻りましたから、8年目ですね。
- 佐々木
たしか、正岡さんが三代目とうかがいましたから、おじいさまが会社を作られたんですよね?
- 正岡
そうですね。大正12年の創業なんですよ。
- 佐々木
その頃から、今治はタオルの産地だったんですか?
- 正岡
明治時代に、タオルという織物が流行り始めた。で、昔はタオルも大きく儲けていた時代もあったみたいなので、死んだじいさんがお金を貯めて、中国の銀行に預けていたらしいんですよね。一生分暮らせるお金はあったみたいですけど。でも、よく親父の話を聞くと、戦争が終わってみたら、そんなお金、もうどこにもなくなっていたって。
- 佐々木
預けた場所が悪かったんですね。
- 正岡
何で日本じゃないんだよ、みたいな話ですよね(笑)。
- 佐々木
それで、お父さまは、また一から引き継いでこられたんですね?
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