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Darcy Neillさん
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平和部隊のカントリーディレクターとして働いていました
- 佐々木
ヨルダンでは、具体的に何をされていたのですか?
- ニール
ヨルダンでは、平和部隊のカントリーディレクターとして働いていました。米国政府機関の一つですが、JICAやJOCVのようなボランティア組織です。現在8000名のボランティアが世界70ヵ国で活動をしています。ヨルダンには約60名のボランティアがいて、それぞれいろんな経歴をもっていますが、開発援助や、技術協力関連の事業に携わっています。
交換留学生や観光客はではなく、ヨルダンと米国の文化交流の掛け橋になる役割も担っています。現地の言葉や文化も学び、都市部ではなく村に暮らし、開発が遅れている地域に頻繁に出かけ、現地の人の意志をくみながら、開発援助をするようにしています。
政府機関ですので、ヨルダンの教育省や、公衆衛生管理省の政府の招聘を受けて活動してます。アメリカ人を歓迎する地域では2年間、村に滞在してもらい、英語教育や特別教育を担当してもらっています。
- 佐々木
訓練した専門家を、それぞれの村に派遣するのですね。
- ニール
そうです。まずヨルダンに到着したら、3ヵ月間、集中的にトレーニングをして、その後村々に赴任させます。最初の3日間はホテルに泊れますが、それからはヨルダン人の家庭のホームステイすることになります。これは言語修得には最高です。アラビア語が話せなければ、仕事になりませんからね。もちろんヨルダンでも英語がはなせる人は増えていますが、全員が英語が分るまでには、まだなっていません。80年代の日本に似ていますよ。
- 佐々木
ということは、ダーシーもアラビア語は少しはなせるのですか。
- ニール
ええ、ほんの少し、日本語と同じくらいですけれど。……英語が世界の共通語でほんとうによかったですよ(笑)!
平和部隊は、こうした草の根援助活動を行っています。こういったことに参加するボランティアの人たちは健全なバランスを保つ必要があります。ボランティアとしての貢献と、チャレンジできる仕事のバランス。難しい局面に自分をおき、自分がどれだけできるかを試したいという人たちですが、往々にして見落とされがちなことは、ボランティア活動を継続していくためには、複雑な問題も多いからです。
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