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Darcy Neillさん
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成功は全て生徒のもの
- 佐々木
でも、先ほどの例のように、部下が動いてくれないと思う不満に対しては、どうしたらいいのでしょう。
- ニール
リーダーは、周囲の人たちが、「自らやりたい」と思う意欲を持つように促していくことが求められているのです。
管理職が、「部下が期待通りにうごかない」といっているときには、いろいろな角度からそのことを見るようにしています。「その仕事の大切さがわかっていないのか」「前回の仕事を十分に褒めていないのか」などと、自分自身が振り返りながら確認していくのです。基本になるのは、自分自身です。期待通りの反応や行動を相手から引出すために、「私はその人にどのように接しているか」をまず考えることが大切だからです。
- 佐々木
「自分自身を高めることができるのは、自分である」という基本を再確認しました。そして、常に自分を高めるために、自分を観察して、改善していくことが大切ですね。
- ニール
そうです。そして、私のようなコーチ側が大切なことは、「成功は全て生徒のもの」だということです。コーチは、どんなにすばらしいことが起きても、賞賛されないことが大切なのです。賞賛されないようにすることが、大切なのです。ですから、コーチ自身が、まず仕事への自信と、自分のエゴを切り離すことが出来なければなりません。
- 佐々木
コーチングを専門にされていた期間はどのくらいですか?
- ニール
当時は、コーチングという用語もありませんでしたが、そのノーベル賞受賞者のように個人指導もありましたし、グループの指導もありました。企業の管理職のコーチングもあります。またその時にコーチした人が転職することになり、そのために今度は彼と、その新しい重役チームのコーチングを行ったこともあります。チームメンバーが求めるリーダー像を知るべく、ひとりひとりに詳しいインタビューして、発言者の名前は伏せて、そのフィードバックを報告したりもしました。
チーム全員が私を信頼してくれたので、正直な意見をくみ出し、伝えることが出来たと思っています。またクライアントも、「自分仕事で成功することを助けたいから、敢て苦言も呈する」という私の気持ちや立場を理解してくれていたために、私の言う事には敬意を払い、真摯な態度で聞いてくれました。
部下からの声を伝えると、時に、「そんな発言をした部下は、いったい誰ですか?」などとと聞いてくる人もいましたが、組織全体の誰とはなしたことも守秘義務を守りますので「誰が言ったかは、関係ありません。多くの人が言っている苦言だから、敢てお伝えしたのです」と言いました。
10/25
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