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第7回 藤田理麻さん
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自分の直観に従う勇気 その1 |
進藤 |
だいたい、作品を1点作るのに、どれくらい時間がかかるものなんですか? |
藤田 |
3、4日かかりますね。 |
進藤 |
それは、先に頭の中にコンセプトが……。 |
藤田 |
なんとなくイメージはありますね。絵を描く人って2種類のタイプがいるんです。描きながら、どう描こうかなと決めていくタイプと、最初に描くのものを決めていて、あとから絵に興す作業をしていくだけというタイプ。わたしは後者です。 |
進藤 |
では、その完成形が頭にある。 |
藤田 |
絵のイメージがいつも夢の中に見えるんです。だから描くものは頭の中に完成されているの。それをわたしが絵に興すだけ。
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進藤 |
夢の中のできごと、多いんですってね。 |
藤田 |
多いですね。夢をすごく見るんです。 |
進藤 |
覚えてらっしゃるんですか?
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藤田 |
忘れちゃうものもありますが、それは覚えている必要がないっていうことだから気にしない。覚えている夢の絵を描くんです。 |
進藤 |
以前、インタビューした作家さんも何人か、夢がアイデアになるという方がいらっしゃいました。 |
藤田 |
あー、同じですよね。 |
進藤 |
枕元にペンを置いておいて、忘れちゃうから書いておくんですって。 |
藤田 |
夢日記ですよね。 |
進藤 |
そうそう。 |
藤田 |
インスピレーションってそういうものみたいです。いい絵っていうのは、描き終わった時にどうやって描いたかを覚えていないんです。描きながら、こうしたほうがいいんじゃないかって作っている絵はあまりいい作品にはならないですね。 |
進藤 |
そういうものですか。 |
藤田 |
うん。だから頭はね、絵を描く時に使っちゃいけないんです。
もしわたしが美術の先生だったら生徒たちに教えてあげたいことがあるんです。絵を描く時はハートに従うことが一番大切だよって。 |
進藤 |
んーっ、生き方にも通じるかも!(笑) |
藤田 |
ハートに従えば、結果がどうであれ、絶対に後悔しません。思考に従うと絶対に後悔する。思考はハートをサポートするものであって、ハートを追い払うものではないんですよ。 |
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