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日本、アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮のいわゆる6者協議が中断されてすでに1年ほどになりました。朝鮮半島の非核化を目標に金正日の核開発を何とか思い止まらせようとの試みなのですが、肝心の北朝鮮が話し合いのテーブルに戻ってこないのです。その一方で、先週には金桂寛外務次官が「核爆弾を保有している」と明言しました。その核をミサイルに搭載できるかどうかはわかっていませんが、北朝鮮がすでに核保有国になったことはほぼ間違いないと思います。さてロシア、中国に加えて日本の周りに北朝鮮という核保有国が生まれたということになります。
もちろん北朝鮮がその核兵器を日本に対して使用する可能性はごくごく小さいと思います。しかし核兵器を背景に日本に対していろいろ要求してくることはほとんど間違いないと思います。武力とはそれを実際に使うかどうかではなく、外交交渉などでバックの力として効いてくるものでしょう。
そこで問題は、日本を取り巻く「新たな核」の出現に、わたしたち日本人はどう反応したらよいかということです。このところ安全保障の議論が各方面で活発になっているのは、こうした朝鮮半島情勢と無縁ではありません。そして安全保障の議論のなかでは、日本が抑止力としての核を保有するという考え方も出てきています。実際、プルトニウムを生産できる原子炉を確保しておくべきだという議論も聞いたことがありました。さて皆さんは北朝鮮の核爆弾が日本にとって脅威だと思いますか。もし思われるのならその対策をどうしたらいいのか、もし脅威ではないのならなぜそう思うのか、いろいろ話し合ってみたいと思います。