イー・ウーマン大門小百合さん新しい総理の外交力に期待しますか？

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今週のテーマ

会議番号:2269

新しい総理の外交力に期待しますか？

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【開催期間】
2007年09月24日より
2007年09月28日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

大門小百合　ジャパンタイムズ　報道部長

今週1週間、外交への皆様の意見を投稿していただき、ありがとうございました。自分が総理だったらどん�……

議長コメントを全文読む

4日目までに届いている投稿から...

ビルマのスーチーさん (プリント用・東京)

自分が総理なら、ビルマ（ミャンマーは軍政権が勝手に改称したもので、私は認めてないので呼びません）のアウン・サン・スー・チー氏の開放を求め、軍政指導者に交渉したいです。今、ビルマは大変なことになっていますが、スーチー氏を解放することで（弾圧によってではなく）デモをまずはおさめ、それから総選挙のやりなおし、再出発することでしか、ビルマが国際社会で生き残れる道はないと示したいです。日本は、人権問題に真剣に取り組むことで、アジアから信頼を得る必要があると思うので。

テロは武力で解決できないのでは (すてもん・東京・パートナー有・40歳)

アフガンが泥沼化している現状などを聞くと武力でテロの壊滅を図るのは不可能と思われます。テロ特の根拠は安保理決議ですが、自民党一党支配の小泉政権下において成立したもので、その運用は（9条同様に）拡大解釈や乱用の危険性があります。先般の参院選の結果も踏まえて、ここは立ち止まってこの戦争を冷静に分析し、平和貢献のあり方を国民参加の形で図っていただきたいです。ただ、常任理事国になれない日本が小沢氏のいうような国連中心主義でよいのかはまた検討が必要でしょう。

テロ特措法 (ハルヒ・千葉・パートナー有・30歳)

私たち日本人にとってなけなしのお金ですから、1回止めてみるのはどうしょう。「どうしても必要だ」と言われても、別な、格差問題や社会保障に使いたいお金でもあるわけですから、そっちに使う以上の対効果が見込めなければやめるのがフツウの国だと、私は思います。イラクには使わないって言っておいて使っていたりして、全く信用できない状況を、もう止めて欲しい。使うんなら国民を納得させてもらいたいです。苦しい日本人がたくさんいます！

期待はしてるけど (ｍｏｋａ・千葉・パートナー無・42歳)

福田新総理には、外交に力を入れて世界的地位を上げていって欲しいと思います。そうしていくことで、国民の生活も安定してくると思うし、拉致問題など、解決してない数々の問題を解決できればいいと思う。期待が大きすぎるとまた裏切られそうなので、あまり期待はしないほうがいいのかもしれません。

「結果」が大事 (ひろこば・東京・パートナー無・42歳)

マスコミが報道する外交とは一線を引き、純粋に結果を求める外交であることを期待します。資源等の乏しい日本は、外交と一般企業が連携がとれ、繁栄していけばいいのですが。門戸を開いてアジアの諸外国からの人々が就労できるようしていけば、欧米がこれまで苦労が理解でき、外交が上手くなるのでは……。

私ならまずはアジア (noriari・兵庫・パートナー有・35歳)

そして中東、アフリカ等、大国と呼ばれない国々の意見を聞きに回ります。大国の論理でその他大多数の国々を振り回し、泣き寝入りさせるような政治をする時代は終わったと思います。日本はもちろん大国の1つですが、その反面、アメリカやロシア、中国には使いっ走りをさせられているようにも感じます。せっかくですから使いっ走りの立場を利用して御用聞きのようにニーズを聞き、まとめて発信するという役回りをしてもいいのではないでしょうか。

構造を変える (ラブチャイルド)

テロをしているのは昆虫や獣のような言葉の通じないものではありません。テロを行なおうとした人たちがどうしてテロという行為に手を染めざるをえなかったを聞いて、テロをやらなくても暮らせるような社会構造にしたりインフラを整備することが重要に思います。アメリカの力ばかりの手法を支援することが最善とは思えません。テロ特措法延長に反対です。

5日目の円卓会議の議論は...

リーダー不在？

今週1週間、外交への皆様の意見を投稿していただき、ありがとうございました。

自分が総理だったらどんな外交を試みるかという質問には、ミャンマーの現在の状況を懸念した投稿があり、とても印象的でした。法務省の統計によると近年、日本での難民認定申請者数、難民認定者の中で一番多いのはミャンマー人です。問題の重大さはわかっていながらも経済的関係は断ち切れないという政府のジレンマがうかがえます。

1週間を通じ、約半数以上の方が新総理の外交力に期待すると答えています。期待しないと答えた人の中にも、本来はもっと期待したいが期待しすぎても仕方ないからという意見も多数ありました。

最近、『フィナンシャルタイムズ』が安倍前総理の入院について触れた記事の中に “the Japanese prime minister remains one of the weakest leaders of any advanced nation（日本の総理は先進国の中でも最も弱いリーダーの一人）” というくだりがありました。アメリカでは大統領が数時間不在になっただけで大騒ぎするのに、日本では首相不在が何日も続いても誰も気にするようには見えないというのです。

総裁選の日程がすでに決まっていたとはいえ、結果的に10日以上国のリーダーが不在ということになったわけです。外交上の危機があったらどうするのかというような議論もほとんど聞かれず、日本の総理の立場を象徴しているような出来事なのかもしれません。

とはいえ、福田総理は様々な政策分野の中で外交に強い関心があるといわれ、官房長官時代、本当は官房長官より外務大臣がやりたいのではないかとまでいわれた人です。また、隣の中国とどういうスタンスをとっていくのか、テロ特措法のこともあり米国への対応はどうするのかなど、新総理の外交力が試される問題も山ほどあります。

今週、皆様からの意見でも多かったのは、「日本が世界から尊敬される平和外交ができる国になってほしい」というものでした。少しでもそんな国に近づくため、そしてリーダーが不在でも問題ないといわれないよう、やはり新総理には日本の顔としてさまざまな外交問題にチャレンジしていってほしいですね。

大門小百合
ジャパンタイムズ　報道部長


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