ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第96回 小林 いずみさん

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小林 いずみさん
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女性として、社長になることは
- 佐々木
女性であるということが、ノミネーションというか、アサインメントを受ける時に、アメリカ側には全然抵抗はなかったのでしょうか?
- 小林
アメリカ側はなかったと思います、おそらく。日本側は、少なくとも、上の、会長のところでは、なかったんじゃないかと思います。あまりそういう意味では、女性・男性という感じでやってきたところではなかったので。
- 佐々木
業界的にも男女差はない。でも、最終的に「日本人で女性」になったと知ったときには、日本のメリルリンチの社員にとって、結構、刺激的なニュースだったのかな、と。
- 小林
どうでしょうね。たぶん、私とすごく親しく、一緒に仕事をしていた人たち……。すごく親しく一緒に仕事をする場面が多いということは、トラブルメーカーっていうことですよね(笑)。
- 佐々木
そうですね(笑)。
- 小林
そういう風に言っちゃうと問題ですけど(笑)。でも、一緒に仕事をしていた人たちは、その時の会社の状況を皆知っていますから、「そういう選択肢もあるのかな」っていうのは思ったのかもしれません。
ただ、それまで一緒に仕事をしていなかった人たちは、「誰?」とか「何で?」っていうのはあったと思いますよ、きっと。私、そういうのも全然気にしなかったんですけれども、多分あったと思います。
- 佐々木
それで、今6年目ですね。外資系の社長というポジションは、結構短命で、評価も厳しくされるわけですが、すでに長く社長を続けていらっしゃいます。継続していくなかで、社長として成長して、自分が変化してきたことってありますか?
- 小林
この点は、男性か女性かって、すごくあったと思うんです。やっぱり一番とまどったのは、いわゆるロールモデルがいないこと。
ロールモデルってすごく必要かというと、今となっては、いなくてもかまわないと思うんです。ただ、取っ掛かりになるイメージがないと難しいじゃないですか。どういう役割で、どういう仕事の仕方をして、ということを、何かイメージを作らなきゃいけない。その参考がいなかった。
普通は、下から上がっていく時に、自分が5人のチームのリーダーで、次にそれが20人になる時には、男女関係なく、そういうことをやっている人がいて、何となく「自分がやる時には、こんなイメージかな?」って思うじゃないですか。
でも私は、自分が社長になるなんてまったく思っていなかったところに、いきなりそれが来ちゃったので、どういう風にしたらいいのかって、白紙だったんですよね。
周りを見ても、女性の社長さんっていますけど、どちらかというとアントレプレナー系の方が多くて、たたき上げで女性って、世の中をパッと見渡しても、そんなにいないですよね。
- 佐々木
いらっしゃらないですよね。それに小林さんの年代では、なかなかいらっしゃらない。
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