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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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公開後2年目に、上場廃止を言い出した
- 進藤
そこで公開をしたところが、やはり考えてみれば、メガチップスが株式を半分持ってたんで、親会社みたいなものですな。で、子会社が私。普通だったら、まあ松岡が子会社で私が親会社なんですが、反対になりました。
私の方は、メガチップスの製品を使ってサービスしていましたが、彼等からすればメガチップスの利益を最大化したい。私から見れば、できるだけ安く買ってこっち側の利益を最大化しないといけない。で、お互いに言いたいことが言えないんですね。なんというか、鉄のカーテンがありまして、自分たちの思ったような事業もできない。だけれども、グループとして見れば1つ。こんな不合理なことはない、と。
それで、2年やってみて、これは一気通貫型で事業を完結しながら育てていったほうがいいということになりましてね。誰も言い出さないから私が「おい、統合しよう」という話をしました。「1回プラン立ててごらん」ということで、プランを立てさせたんですよ。その結果、自分が後で育てた会社を吸収してしまって、消滅させました。
- 佐々木
上場2年で、それは大変なことだったでしょう。
- 進藤
みんな心配してくれてね、「進藤さん、そんなことしたら投資家から進藤さんが非難される」って。だから僕は言ったんです。「この年でね、非難されようが何しようが、あと数年や、それに長い目で見れば投資家の利益になるはずだ」と(笑)。
「お前らがやるのは、ダメだ。これからがある。だが俺はいい」。普通ね、上場して2年くらいで上場廃止なんて、本当、たいへん失礼なことですよ。
- 佐々木
そうですね。でもそれをやり抜いた。
- 進藤
ですから、私が全部貧乏くじ引いて、投資家に説明して歩いた。それで、株主総会で認めていただいて。そして、自分に責任があるから、俺が責任を持つということで、スパッと身を引いた。もう社長にも何にもならない、と。「また一社員や」、ということで、また今、一社員なんですよ。
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