ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第91回 Carol Bellamyさん

91 |
ワールド・ラーニング代表兼CEO、前ユニセフ事務局長
Carol Bellamyさん
|
|
|
メンターはいなかった
- 佐々木
ベラミーさんのプロフィールを拝見すると、「女性初の」というフレーズがたくさん出てきますね。お母様の他に、影響を受けた、メンターはいますか? もちろん今は、ご自身が、たくさんの人の目標であり、メンターでいらっしゃるのですけれど。
- ベラミー
目標にした人は、男性ですがたくさんいます。ただメンターはいません。とにかく私の周りには女性はあまりいなかったので、「この人をモデルにして、この人に近付くように自分を磨いて行こう」と考えたことがなかったのです。周囲にいた女性の多くは同僚や友人でしたし。
政府機関で働こうと決めた私は、まず法学部に入学しましたが、その時は知合いはまったく一人もいませんでした。当時の私の友達に、弁護士なんていませんでしたから。
でも弁護士の資格をとった時、私は「ビジネス関連の法務が好きだから、企業で働こう」と方針を変更したんですね。最初の弁護士事務所には、私を含めて女性弁護士は三名しかいなかったと思います。当時はそれだけ、女性の弁護士は少なかったんです。そんな環境でしたから、直属の男性のボスからは、本当に多くを学ばせてもらいました。
その後1972年にニューヨーク市議会議員に選ばれて、政界へ転向したわけですけれど、その時私と一緒に当選した女性の市議会議員とは、今でも仲良しです。また当時、政治を通じて知り合った数人の人とも、いまでも密に連絡を取り合っています。
ただ「この人を目標としよう」と思った女性はいませんが、強いて言えばエレノア・ルーズベルトだったでしょうか?
- 佐々木
エレノア・ルーズベルトですか。
- ベラミー
とにかく私の周りには真似をしたいと思える女性がほとんどいませんでしたが、エレノア・ルーズベルトは素晴らしい女性だったと思い、尊敬しています。もちろん、年齢もずいぶん違いますが、私はケネディ時代に、多感な大学生生活を送りました。
でも、私が影響を受けたのはロバート・ケネディでした。自分の弱さと欠点を認めたロバート・ケネディは好きでした。また「社会を変えていこう」という彼の政治姿勢にも惹かれました。
それから私には、大学卒業後に入った平和部隊で知り合った友達もいます。当時は平和部隊の活動だけが私の生きがいでしたから、その時に出会った友達は、今でも大切です。
当時の平和部隊の仲間とは、今でも密に連絡を取り合っています。もちろん、年輩の数人はもう亡くなってしまいましたけどね。でも約40名の仲間の近況は常にチェックしています。私はあまり筆まめではないので、自分からメールを出したりはしませんけど。当時の仲間の近況を読むたびに、子ども時代にもどったような気分になるんです。部隊の名簿は常に更新しているので、いつでも連絡が取れるようになっているんですよ。
16/23
|
 |
|
|