ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第91回 Carol Bellamyさん

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ワールド・ラーニング代表兼CEO、前ユニセフ事務局長
Carol Bellamyさん
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「人間、中身はみな同じ」
- ベラミー
私はユニセフにおける正式のタイトルや肩書きは、今はもう持っていませんけど「自分はユニセフの活動を最も応援している民間人だ」と自負しているんですよ。
ユニセフの活動を通じて私は、数々の素晴らしい人たちに会うことができました。だからこうした人たちと一緒に取組んできたプロジェクトに、これからも情熱をもって、取組んで行くつもりです。力があるかぎり、この活動を続けたいと思います。
- 佐々木
そのエネルギーの源はなんですか? 最近は早期退職をして、第二の人生を、という生き方を選ぶ人も増えてきていますよね。
- ベラミー
それはそれでいいと思います。人生のなかでどんな選択をするかは、個人の自由ですからね。ただ私は50歳になったからって、今までやってきたことを全部辞めてしまうのはもったいない、と思うタイプなんですよ。私は良いところも悪いところも母に似たのだと思います。小さい時は、母が私にとっては一番大切な人でしたから。
- 佐々木
ご兄弟はいらっしゃいますか?
- ベラミー
弟が一人います。母は10年程前に他界しました。看護士として長年働き、実に強くて、タフで、洞察力が鋭く、エネルギーに溢れる人で、たくさんの人の人生を、プラスに変えていきました。家族にとってはかけがいのない母でした。
- 佐々木
お母様から学んだ生き方の哲学みたいなものがあったのですね?
- ベラミー
ええ、たぶん少しはね。母は普通の女性で、特に学問に優れているとか、哲学者というわけではありませんでした。ただ、「私は看護士としての経験があるから言えるんだけど、人間、中身はみんな同じよ」と、子どもの頃に言われたことは、いまでも忘れません。素晴らしい教訓になったと思います。
アメリカ社会には、人種や文化の違いによる差別が、今もまだ根強く残っています。10年前に比べると少なくはなりましたが、まだなくなってはいません。だからこそ、小さい時に母から「皮膚の色は違っても、人間、その中身はみな同じ」という教えが、私にはとても貴重でした。
とても強い女性でした。そう。母が野球ファンだったので、私もその影響で野球が好きになりましたよ。
15/23
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