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田村 真理子さん
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起業家の国際比較をしていきたい
- 佐々木
最後に、今、研究しているとか、注目している国や制度ありますか。日本国内でもよいですが。
- 田村
そういう意味では、以前からいくつかやっているけれど、きちんとできていない国際比較をしたいんです。まずは女性の起業家の国際比較は、これからやっていこうとしていることです。
- 佐々木
ないんですよね。OECDで初めて世界女性起業家会議を開催した時、日本代表の一人として、パリのOECD本部での会議に参加したんですね。世界各国でデータを持っているのは、アメリカだけでした。アメリカの女性起業家については、1990年頃から私も、各団体と交流してきましたが、アメリカにはさまざまなデータがある。といっても、起業にかかわらず、「女性によって経営されている企業」の情報ですが。でもとにかく、世界中どの国でもデータがない。
- 田村
ないんですよね。私は女性だけじゃなくて男性も含めて国際比較はしていきたい。それとあとは、大学発ベンチャーのあり方の国際比較。まずは欧米ですよね。数字があるからね。でも私はアジアも考えています。
- 佐々木
アフリカなんかも面白いですよね。先日、アメリカのフォーチュン誌主催の "Most Powerful Women's Summit"に出席してきたんです。200人ぐらい女性CEOや、政治リーダーが集まる女性サミットです。基本的には毎年参加しているんですけど、今年は日本からは私一人だったんですけど、アフリカから来ていた人たち、パワフルだった(笑)。
- 田村
やっぱり。それで、今、急に思い出したけど、佐々木さん、「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」っていって、アメリカで始まったEOYというデルコンピューターが第1回目の受賞者で、優秀な経営者の授賞式っていうのが続いているんですね。日本も2000年から、ようやくEOYジャパンができて、審査委員をさせてもらっているんですけど。
で、7年前から国際大会っていうのをモナコでやるんですよ。それで、国際大会の9人の審査員の1人としてたまたま私がなって、行ってきたんですね。で思い出したんですが、実はいろいろと審査をして、結局勝ち取ったのが南アフリカの人だったんです。男性ですけどね。やはりそういう意味では、自分にとって、ちょっと死角にはあって忘れているような国の人たちが、実はすごくパワフルに頑張っているっていう。
- 佐々木
そうですよ、この前女性サミットでも南アフリカの女性起業家と話しました。IT会社の社長でした。
- 田村
だから、やっぱり国際比較は必要。いい意味での比較っていうのがほしいですよね。
- 佐々木
本当に。データで証明していかないと、どうにもならないですからね。数値が出てきたり事例がいっぱい出てくれば「こういうことか」っていうのがわかりやすいですから。ぜひやっていただきたいな(笑)。
- 田村
使命でもあるかもしれない。
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