ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第84回 金子 奈緒さん

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金子 奈緒さん
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流されるのも、嫌いじゃないんです
- 佐々木
(笑)そうなんだ。プロフィールに「しっかりしている印象とは裏腹に、二枚目半な面が魅力的」って書いてあったんだけど(笑)。
- 金子
えっ? そんなこと、書かれているんですか? 私。
- 佐々木
書かれていますよ(笑)。自分で書いていないなっていうのが、よく分かるプロフィールだったんですけど。でも、確かにしっかりしているなって思って。今日、お話していて、しっかりしているどころか、すごく芯が強いことがよく分かりますよね。
- 金子
でもね、流されているんですよ。と言うか流されるのも嫌いじゃないんですね、たぶん。別に、これは精神論とか宗教論ではないのだけれど、人によってタイプが違うと思うんです。例えばすごく大きな川の真ん中をグワーッて流れている人や、チョロチョロの所を確かに流れていく人……とか。自分の流れって絶対にあるから、変に逆行して泳ごうっていうことはしなくなりましたね、年を重ねてから(笑)。
- 佐々木
でも、すごくしなやかに、強く、太い川で流れている感じですよね。
- 金子
そうですか? だといいんですけどね。
- 佐々木
うん。何か、そんな感じがするんです。いつも安定しているっていうところが、きっと「しっかりした」っていう感じを受けるんだと思うんですけれどもね。その、精神修行みたいなのは、何か心掛けていることがあるんですか?
- 金子
精神修行? 何でしょう……ああ、すごく厳しく育てられたような記憶はたくさん、かな。でもそれは嫌な記憶ではありません。一人っ子だから手をかけられたっていうのもある分、「一人っ子だから、わがままにしちゃいけない」っていう両親の想い。そっちがすごかったみたいですね。本当に感謝しています。
でね、いまだに母から言われることがあるんです。「ちょっと厳しくしすぎたかしら」って……反省しているみたいなんです。もう遅いのでは!? なんて思うんですけれどね(笑)。でも、昔から言われてきたことの数々、例えば「周りの状況を読みなさいよ」とか、「先を回って、何が足りないかを見なさいよ」とか、そういうことってこの年になっても、ちゃんと体が覚えているんですね。だから、自分でブワーッてパニックにならずに、「よしよし。周りの状況を見なければ」って冷静になれる。癖のようなものでしょうか。
- 佐々木
それは、どの時間帯でも? ラジオってやっぱり声に出るからね。これはテレビも同じですけれども、今のリスナーは騙せないでしょ? ね? 自分の動揺も声に出るわけだし、きっと気分のいい日や体調が悪い日が、いろいろ、人生の中にある中で、それが声に出るんじゃないかと思うけど。いつもすごく温かくて、しっかりした声で話されるじゃないですか。だから、そこのところ、どういうふうに仕事に取り組んでいるのかなと思って。
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