ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第66回 板倉 啓子さん

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薬膳研究家 板倉料理学院院長 メンター・フーズ(有)代表取締役
板倉 啓子さん
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漢方と薬膳の違いは?
- 佐々木
2,000年! ずいぶん古くからあるんですね(笑)。そうか、薬膳には、食の理論があるんですね。でも、漢方薬とかと違いますよね?
- 板倉
違いますね。「方」というのは生薬を数種類組み合わせたものという意味です。
- 佐々木
なるほど。生薬と漢方とは、違うんですね? すみません、基本的な質問で。
- 板倉
いえいえ。大事なご質問です。
- 佐々木
薬膳ではクコの実など一つの素材を料理に入れる場合がありますものね。その素材を生薬と呼び、だから薬膳は生薬を加えた料理ということでよいのですか?
- 板倉
そこが薬膳の分かりにくいところですね。たとえばショウガは皆さん普通に料理に使っておられますでしょ。でもショウガは風邪薬としてお馴染みの葛根湯の中に入っていて、抗菌作用に優れ、性質は熱でカラダを温め発汗作用で熱を下げます。吐き気にも大変よく効きますので、つわりのときなどはちみつ入りジンジャーティーはおすすめです。
しょうがはりっぱな生薬なんですよ。なので生薬と食材の境目がないボーダレスの料理というわけです。
薬膳は、どの季節でも元気に過ごすノウハウや、疲れたとき甘いものが欲しくなるように味がカラダに与える影響、カラダを冷やすのか温めるのか食材の性質などをその人の体質に合わせて作る料理です。
で、その人の体質、冷え性だったら、カラダを温める食材を少し多めに食べてバランスを整えるわけです。だからその人の体質に合った料理なので、「オーダーメイド料理」ということですね。私はそこに感動しましたね。
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