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池上 彰さん
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朝日新聞とNHK、どちらにしようかと
- 池上
あの頃はですね、一般企業の試験は大学3年生の冬から始まり4年生にもなると次々に内定をもらっていたんです。だから就職できない連中、成績がもう、それこそ、慶応の場合はABCだったので、オールCクラスのまともなところに就職できない連中が(笑)、行くところだったわけですよ。
- 佐々木
そうですか?
- 池上
そうですよ。
- 佐々木
NHK以外のマスコミも受けられたんですか。
- 池上
覚えていますが、7月1日が全部一斉だったんですよ。今はね、人物本位みたいなことで面接から入るでしょう? あの頃はまず学科試験。それに受かって初めて次だったんですね。それが、朝日、毎日、読売、NHK、共同通信、この5社が7月1日に一斉に試験を行ったんです。
- 佐々木
その、数ある同一試験日の企業の中でNHKが良かった、と。
- 池上
あの……、ぎりぎりまで悩みました。朝日新聞とNHKに両方に願書を出して、どっちでも当日行けるようにしておいて、ぎりぎりまで迷って。
- 佐々木
え? その日の朝、どちらの電車に乗って行こうかと?
- 池上
そうそう。で、なんだろうなぁ。これからテレビの時代かな、って思ったんです。テレビは速報性があったり、時々、中継でアナウンサーが現場で記者にマイクを向ける、みたいなことをしていました。まだ記者がしゃべる時代じゃなくてね。でも、だから取材している人がいるんだ、みたいな。
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