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銭谷美幸さん
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ベンチャーに転職
- 佐々木
それで、転職してヒュー・マネジメントに行った、のですね。何年ですか?
- 銭谷
1995年の12月です。
- 佐々木
普通に入社して、最後は役員になられたんですよね。
- 銭谷
ヒュー・マネジメントは入社した年の10月にできたばかりのベンチャー企業でした。わたしが入った時には、社長を除き3人でしたが、その翌年には、辞める人もいました。
しかし、わたし自身は、「再就職支援」というその仕事に大変な意義を感じていましたし、仕事の内容も調べてみると、成長性も高いし、海外では規模の大きな会社もあるしということで、見込めるかもしれないと思いました。ただ、ベンチャーで働く事は、わたしも初めてでしたし、最初の1年は、いろいろな意味で大変でした。
- 佐々木
よくわかります。全てを一度につくっていくのに、人手もなにもなくて、力仕事という部分がありますよね。
- 銭谷
そうです。資本金も当時は1,500万しかありませんでしたので、毎月の家賃と人件費で消えていくわけです。それでいて仕事の見通しはあまりありませんでした。数ヶ月に1回外資系の会社から1件入ったりという状態で。入社した翌年の夏には、「あと3ヶ月仕事が入らなかったら会社をたたもう」と考えていた時期もありました。
そうこうしているうちに、大手の銀行や証券会社が破綻しだし、経済がおかしくなってきました。近々くるだろうとは思っていましたが。なぜかと言うと、社長もわたしも金融業界出身だったので、四季報を見たり、新聞雑誌を見たりして、「今の状況が長く続くはずがない、いずれ破綻するだろう」って思っていましたから。まさか、あんなに早くその時期がくるとは思いませんでしたけれども。
- 佐々木
世の流れを見ながら、風向きが変ってきたことを感じていた、ということですね。
- 銭谷
そうです。いろいろ企業をまわっていると、自分の会社が大変な状況になっているにも関わらず、まったく認識していない事に驚きました。「自分の会社は大丈夫です」と言っていた企業がいくつもありましたよ。一部上場企業で企業訪問した翌週に実際に倒産した会社もいくつかありました。
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