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HP研究所シニア・フェロー、Viewpoints Research Institute プレジデント
アラン・ケイさん
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親たちに言いたいこと
- アラン
別の例をお話ししましょう。親が子どもに望むゴールのひとつは人生を切り開いていく能力を得ることだと思います。でも心配することもなく、ほとんどの子どもは成長すると、そういう能力を持つようになります。成長するに従って、多くのことができるようになり、社会のシステムをうまく処理し、集団生活もできるようになります。
しかし親は、子どもに考え方の面でも成長して欲しいと願っています。親が子どもを学校に行かせる理由のひとつは、家庭ではできない、集団の中での生活をさせるためです。言い換えれば、学校は街の広場のようなもので、自分と他人との間のバランスを測らないといけません。人間関係です。しかし親自身が、それらを評価できる力がありません。わたしが思うに、ほとんどの親が米国の教育システムの産物だからです。そして単に、「自分がわかっていない」ということに気づいていないのです。
- 佐々木
そうした親たちに対して、何かおっしゃりたいことはありますか。
- アラン
特に親である方々に提起したいことは、子どもの最も特徴的なことは、一人一人がまるで違うということです。
- 佐々木
そうですね。
- アラン
何をするにも、一人一人が異なる理由を持っています。大人もそれぞれ違うのですから、驚くことではありません。それに彼らは成長の過程で違ってくるのではなく、生まれたときから違うパーソナリティを持っているのです。
- 佐々木
兄弟を育てていて、それは感じます。
- アラン
ですから一番大事なことは、子どもがしたがることを見つけたいと本当に考えるなら、何時間でも何日でも何週間でも、懸命に探さなくてはならないということです。
- 佐々木
そうした考えを実際の家庭や教育現場で実践するためには、どのようにしたらよいとお考えですか?
12/20
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