ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第43回 菅原真樹さん

43 |
フリーダイビングトレーナー・アプネアフォトグラファー
菅原真樹さん
|
|
|
呼吸は、誰が伝えてきたんだろう
- 佐々木
教えていただいた呼吸法は、基礎運動をして、リラックスして、ゆっくり呼吸をしていくわけですが、ご自分で呼吸の仕方や教え方などを研究されているんですか?
- 菅原
やはり最終的なところは、自分を分かりたい、ということですね。内側をどんどん分かりたい。自分はどういうふうに生まれてきて、どういう生き方でここまで来たか、っていうことを知るために、海に入るようになってきたんですね。
で、そのために呼吸法もとっても密接な関係があった。呼吸することを誰が伝えてきたんだろう、っていうふうに思うようになったわけですね。
その極めてシンプルにそれを続けていると、ある時、そこに生まれてくる自分の内側に眠る太古のDNAの記憶であろうとするものが突如蘇ってくる瞬間があり、その教えが私が人に伝えようとするとても重要な独自のフリーダイビングメソッドの研究材料となるわけです。
- 佐々木
教えないのにね。生まれた瞬間から呼吸ができるんですからね。
- 菅原
そうですね。深呼吸をしたりとか、そういうことは何か記憶の中にあったものが出てくるものであって、誰が教えたものでもない。
実際、赤ちゃんは生まれてから、完全な形で腹式呼吸をしている。でも大人になると、クラスでやってみると、腹式呼吸とかできないという人もいる。
- 佐々木
私もうまくできない(笑)。
- 菅原
でも、必ず、かをりさんの中にも記憶はある、確実に赤ちゃんの時はね、素晴らしい呼吸の達人であったわけですね。でも、私には必要ないよって自分でフタをしてしまっていることが多くて。遠い昔には必要だったことが、今の時点ではそのドアを開ける必要もないと勝手にむりやり教育した瞬間がどこかであったのだと思うんです。
でも、海に極シンプルに入る事で、それは私にとってはもう一度必要なものだって教えてくれたのです。そしていろいろな感覚・・・、普段の生活の中にも五感を研ぎ澄ませるっていうことに、だんだん興味が移ってきましたね。
- 佐々木
海に潜るというのは、私などは、熱帯魚が好きだからで、きれいな魚が泳いでいると幸せな気分になる。その程度のものですけれども。
菅原さんは、違うでしょう? 水深1500メートルのブルーウォーターに連れて行っていただいたとき、海の中に消えていかれましたよね。別に魚がいるわけでもない。「今、どのくらい行ったんですか?」って聞いたら、「30メートルくらいかな」って軽くおっしゃってましたけど(笑)。
6/25
|
 |
|
|