ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第41回 片平秀貴さん

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丸の内ブランドフォーラム代表・東京大学ものづくり経営研究センター特任教授
片平秀貴さん
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ディズニーの「feeling better」
- 片平
そう。やっぱり個別の固有の思いが一緒に伝わって初めて、ジワジワくるじゃないですか。パワーブランドについて一番最近の取材がディズニーなんですよ。
- 佐々木
どなたに取材されたんですか?
- 片平
アイズナーを除いてそれ以外の要人ほぼ全員に会ってきた。
- 佐々木
そうですか。アイズナーさん7月にパッタリ、ある会議でご一緒して、記念撮影してきました(笑)。同じ会議に3日間一緒にいたんです。ミッキーマウスのTシャツを着て授業を受けていらっしゃって。珍しい、そういうことはないと思って。とても気さくな方でした。別に実りある話はできなかったんですけれども。
- 片平
いやいや、彼はいろいろ言われているけれどすばらしい人みたいですね。伝え聞くのとインタビュー読んだりだけですけどね。
ディズニーは基本的に、「fun」だとか「story telling」とか言うじゃないですか。もちろんそういうことを口をすっぱくして言ったんだけれども、でもウォルトディズニーが何を言っていたかというと、一番大事にするのは「feeling better」だと。
お客さまが自分たちに触れて feeling better になるかどうか、それしかないんだ。 feeling better になるシナリオが story telling なんだと。
だからわれわれは story を持っているのが強味である。皆さんに、こういうふうな思いをして体験して、 feel better になってくださいね、というところまで、全部われわれがデザインしていくことができる。
そういう思いはやっぱり、全部末端まで詰め込まれていて、 feel better できるように作られているから、お客さんに接するところでも思いも一緒に伝わる。
- 佐々木
気持ちが上向きになるかどうか、ということですか。そういう「feeling better」という言葉は、アイズナーさん以外に全員取材されると、みんなが同じ答えをするわけですよね? いい会社っていうのは、そこがすごい。それぞれ違う単語を使うんじゃなくって。
- 片平
使う言葉は、だいたい似ているよね。ディズニーって何かっていうと、 story telling と risk taking 、 having great ideas 。
- 佐々木
みんなの口から共通のフレーズが出るんですね。
それはやっぱりブランドというのが、もちろん最終的にできる商品のデザインや、先ほどのパナソニックじゃないですがカスタマーサービスもあるだろうし、さまざまな場面で作られるのだけれども、社員やすみずみのスタッフに伝わっているというところが、強さなんでしょうね。社内でブランドを強化し、すみずみにまで伝達させる方法も取材されていらっしゃいますよ ね? ぜひ教えてください。
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