ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第32回 北澤きよみさん

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フィオレッラ・デル・コンテ(メッゾ・ソプラノ、コントラルト)
北澤きよみさん
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イタリアへの音楽留学、助けます
- 佐々木
今回、帰国された目的は?
- 北澤
音楽を続けていくうちに、「勉強したい」という方の支援をしたいと思うようになりました。「勉強しきれない」「どうしていいかわからない」という人がたくさんいらっしゃるので、イタリア国立ミラノヴェルディ音楽院に、日本人音楽家のためのマスタークラスをオーガナイズしました。そんな人たちの留学を助けてあげたり、コンクールを受けてみたいという方にコンクールのシステムを教えてあげたりするということが目的です。それから、研究と成果を人前で発表する機会を助けてあげるということ。ヴェルディ音楽院のマスターコースはこの7月21〜31日に行われます。
- 佐々木
声楽科とピアノ科でしたね。
- 北澤
そうです。今年は声楽とピアノなんですけど、毎年ヴァイオリンとか指揮、パイプオルガン、チェンバロなど、いろいろありますので、希望のコースを選んでもらえるんです。
- 佐々木
でも、こういったコースは、「ちょっと行ってみたいわ」といって参加できるわけではないですよね? プロを目指してずっと音楽を勉強されてきた方が行くところ。
- 北澤
ただね、音楽をすでに勉強された方や在学中の方、卒業生、結婚後やめてしまったが子育てを離れて自分の時間ができたので勉強してみたいという方も OK、それから高校生ですね。普段は音楽大学などを卒業してその後に留学します。しかし、イタリア人の先生いわく、それでは遅いと。基本ができていないのにいろんな知識を得てしまった人がイタリアに来ても、ゼロから始められないんですね。頭が固まってしまっているから。
- 佐々木
それで高校生がいい?
- 北澤
実は、16歳〜18歳はピアノとヴァイオリンはコンクールの最終戦なんです。20歳を過ぎたらピアノとヴァイオリンは時期遅し。それに対して歌はね、カラダが楽器なので、精神的に肉体的に熟さないといい声が出ませんから、だから30歳前後ということになるんですよね。
- 佐々木
人生経験があるからこそ、オペラの歌う、人生の酸いも甘いもが歌えるわけですね。
- 北澤
そう! 苦い喜び、甘い苦しみ。
10/15
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