ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第31回 藤巻幸夫さん

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藤巻幸夫さん
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夢は寅さんになること
- 佐々木
とにかく再生のために選ばれ、求められて社長になった。それは燃えますよね。
- 藤巻
そうです。燃えてます。16〜18時間とか働いて「大変でしょ」と聞かれるけど、「大変じゃねーよ。おもしろいじゃないか」と。
- 佐々木
情熱があれば、楽しいですよね。
- 藤巻
僕には変な隔世観があってね。人間、どうせ死ぬんだと思っている。立派なおじいちゃんも親父も死んだし、ただ、体は残らなくて気持ちだけ残るでしょ。気持ちだけ残せばいいかな、というのがある。銅像も肩書きも興味がないし、大きい家にもぜんぜん興味がないし、ホテル生活しているような人好きだもん。僕、たまたま結婚して、子どももできて、家族があるんですけど。
今の16歳の子どもが20歳になって、女房が働いて、もし離れて暮らすことがあるとしたら、ホテル暮らしもいいかなと思って。一泊3,000円くらいのところに1カ月くらい。それが夢。そこにいろんな人を呼んでね。寅さんですよ。僕、寅さん大好き。
- 佐々木
すごい似合ってる。かばんを持つ姿が想像できる(笑)。
- 藤巻
(爆笑)。あれなんです。合ってるでしょ? 下町も旅行も、飲むのも好きだし。それを20年間言い続けているんです。この間も高校のクラス会の総幹事をやって、120人中80人集めたんです。藤巻がやるなら僕たちも行くって言って、集まってくれたわけ。それが気持ちよかったですよ。そのときも、僕、高校時代にほとんど寅さんの映画を見ているから、「藤巻ちゃん、本当に言ったことを実行してるから偉いよ」って言われた。今こういうのいないでしょ。
- 佐々木
すごいすごい。いいですね。わたしもクラス会好きなんですよ。
- 藤巻
わかる気がする!
- 佐々木
みんなをつなげちゃうのが好きなんですよ。
- 藤巻
わかる。似てる。
- 佐々木
そんなおこがましい(笑)。
- 藤巻
いやいや、立派。僕はうれしいねえ。一度新聞を見て、この人と出会ったらうれしいって思ってた。心に童と書いて「憧(あこがれ)」でしょ? 少年心を持つっていう。だから純真でいることですよ。漢字ってよくできてると思う。「あの人に会いたい、近寄りたい」とか、それがより具体的で鮮明だと必ず伝わると思う。
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