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松井龍哉さん
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理想の男、大工さん
- 松井
学校からいつも走って帰ってきて、その大工さんに質問をドンドンして、図書館に行って海外の子ども部屋の写真を見て。徹底的にこだわった。アメリカのティーンの部屋っていうのは、ミッキーマウスの電話があったりしてね、なんだこれ?って(笑)
大工さんは、小学4年の僕が「こうしたい、ああしたい」と言ったことを次々に図面にして、トントントンと創っちゃう。大工さんってすごいな、かっこいいなと思った。
- 佐々木
図書館に行ってまで参考例を調べて、自分の頭の中のものを現実に変えていくなんて、それはまた熱心ですよね。
- 松井
そのときに大工さんに、そもそも根本的に家ってどういうふうに造るの? て聞いたら、柱を立てて、梁をこう立てると揺れない。そこに床をつけて、壁をつけて、上に屋根を造って、レンガを作ってというを教えてくれたんだけど、それを平面図で描いてくれたんだけど、なんだかさっぱりわからなくて。
でもだんだん作っているうちにわかってきて、そのときの大工さんていうのが理想の大人で、学校の先生の数倍かっこいいって思った。男の中の男だと思ってました。
- 佐々木
すごくユニーク。わたしはちょうど4年生になる娘がいるので、いかに普通の4年生じゃないことがよくわかるんですけど(笑)。
- 松井
そうですか。妹や弟はまだ小さかったからお任せという感じでしたが、僕は一人で徹底的にこだわって……。ほかにもいろいろ調べた結果、真っ白い部屋がいいなと思って、そうしてもらいました。
それと机。机にもこだわっていたので、机もサイズを測って作ってもらったんです。昔の漫画で、『漫画家の部屋』っていうのがあったんですよ。手塚治虫の部屋とか載っていて、自分が絵を描くところと、横にアシスタントが黒を塗る机とがある。「これは、便利だな」と思いました。
僕はプラモデルをつくって、アシスタントが……ってうちの弟なんですけど(笑)。アシスタント用の机を長いのにしてほしい、と大工さんに言ってね。最後はドアを白くして、ドアノブもカタログで大工さんと一緒に選びました。
- 佐々木
うーん、わたしも小学生のころ家の設計図を描くのが大好きだったから、何か想像できる。
楽しそう。それにしても、こだわった。
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