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川村秀樹さん
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日本の経営者に感じること
- 佐々木
今までいろいろな企業の経営者に会ってこられたと思います。日本の企業の社長に感じることなど何かおありですか?
- 川村
メディアトレーニングをやり始めたのは、ヒル・アンド・ノウルトンに入る97年前後なんです。ヒル・アンド・ノウルトンに入って、急きょGEの人たちのトレーニングをしなければならないとか、いろんなことがあって、そこから本格的に今のような仕事になってきているんです。
日本企業のトップの方々によく申し上げるのが、「本当に消費者の論理で話をしていますか」ということです。
トップ自身が一消費者と話し合うということがほとんどなくなっているんですよね。本当に消費者の立場とか考え方、感覚をわかった上で話しているかというと、ほとんどの方がそうではない。じゃあ、それを広報がわかった上で演出をしているかというと、そういう担当者もいない。これがまず感じることかな。
あと、50歳、60歳になってきて、話すことの基本ができていない場合が多いということ。みなさんともかく原稿棒読みみたいな。日本では子どものころから話すトレーニングをしていませんよね。むしろ「授業は黙って聞け」で「話すな」っていう。
僕はよく、「社長は話をすることが目的ではなくて、人を動かすことが目的です」と言うんですが。そういう目的意識を強く持って話している方はまだ少ないですね。
まったくの外部の人たちに向けての話し方の基本というものを、まともに考える必要がなかったんでしょうね。ところが、最近情勢が変わってきて、ちょっとみんな考えなければいけなくなってきた。
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