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藤野英人さん
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分かれ道で選んだ「起業」への道
- 佐々木
でも、それにしても、もったいないと思ってしまいます。10億ですよ。起業されてみると、今だからこそ、ちょっともったいなかったと思うこともあるでしょう?
- 藤野
そうですね(笑)。
- 佐々木
組織の中で、ポジションと実績さえあれば大金を運用できるという環境が整った状態で活躍するのと、起業して、ゼロから自分で立ち上げてつくっていくのとでは、ずいぶん苦労も違うでしょう。
会社にいれば、引っ張りだこのファンドマネジャーで、好成績を残せば高額のボーナスももらえる。それに今は不況ですからこれからが稼ぎ時ですよね。ゴールドマン・サックスでも功績があった。それなのに、ここにきて退職されて起業するというのは、何がきっかけだったんでしょう?
- 藤野
自分がやりたいことを追求していくには、最終責任も含めて自分が意思決定をすることができる形でないと難しい、と思ったんです。
その中でゴールドマン・サックスで続けていくということと、新しく会社をつくるという2つの方法がありました。いろいろと考えた結果、やはり自分で意思決定をし、自分で責任を取っていくことをもっと追求したかったことが大きいですね。
あと、大学を卒業してから13年間ずっとサラリーマンとして過ごしてきました。この13年間は、日本の株式市場の歴史の中でも非常に厳しい下落のあった時期だったと思うんです。
わたし自身、これからの株式市場は大きく復活するんじゃないかと思っているんです。
ある意味、下落相場の時にサラリーマンという立場で教育されて、自分自身を成長させていった。これから大きく株式市場が成長するときには、むしろ自分でリスクを取って勝負をしたほうがいいという、これはファンドマネジャーとしての判断ですよね。
だから、大きく取るんだ、という。
- 佐々木
もう、10億を取り返していただいて(笑)。
- 藤野
10億の10倍は取り返して(笑)。
12/19
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