ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第14回 高樹沙耶さん

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高樹沙耶さん
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「運命」という言葉は、「運ばれる命」って書くでしょう?
- 高樹
そうかもしれないですね。でも、運命という言葉は、「運ばれる命」と書くでしょう。だから、自分にふさわしいところに、まずは流れて行くのだという感じがすごくありましたね。
- 佐々木
たしかに。で、イルカセラピーの体験とは、実際には高樹さんにとってどういう運命だったんですか?
- 高樹
オリヴィア・ド・ベルジュラックさんというイルカセラピーをしている女性や、彼女の患者さんたちとボートの中で過ごしながら、イルカを追いかけるという企画だったんです。
プログラムは複雑ではなくて、末期ガンの方や、親から虐待を受けている少年の話をオリヴィアさんが聞いてあげる。そしてイルカが現れたら、海に入って一緒に泳ぐという体験を、ただ味わうだけだったんですけど。
- 佐々木
期間は?
- 高樹
2泊3日でした。その時、余命3カ月と宣告されていた女性に出会ったのです。最初は取材を嫌がっていたんですが3日目になって、「今までわたしは、自分のことしか考えてこなかった。自分なんて世の中の役にも立たない、無意味な存在だと思っていた」と言い出したんです。「けれどテレビに出ることによって、何かを伝えられる人になるのね」って。
日本には行ったこともないけれど、自分を見て元気になってくれる人がいるかもしれない。そう彼女が言ってくれた時、わたしの中に「自分は何をしたかったんだろう?」という疑問が浮かんだんです。
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