ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第13回 渡辺武経さん

13 |
ニフティ株式会社 元・代表取締役社長 現・特別顧問
渡辺武経さん
|
|
|
人を採用する決め手
- 佐々木
オーストラリアの会社の場合、仮にここが変だということがわかったとしても、実際に建て直すアクションを起こすには、行動力に加えて戦略が必要ですよね。
- 渡辺
わたしは非常にシンプルですよ。「この人は必要ないから、はずさなければならない」と。
- 佐々木
その、駄目な人をクビにして、優秀な人を採用するということについて、読者の方はどちらかというと、自分が採用される側の立場にあると思うんですね。渡辺さんが人を選ぶ時の決め手は、どういった基準によるんですか?
- 渡辺
あの当時は、もちろんわたし一人で決めていたわけではないけれど、要するに、メインフレームしかできない人が、オープンの世界でできるのかどうかという問題ですね。それしかできないような頭の固い人は、ちょっとつとまらない。あるいは、会社がこうしていこうと決めた方向に、ついていけない人。
- 佐々木
今風に言えば、「変化に耐えられない人」ですか。
- 渡辺
そうそう。だから採用するのは、なるべく若くて変化に耐えられる人。それからフレキシブルな人。
- 佐々木
面接をされる時に、必ず聞くことは?
- 渡辺
「あなたは何をやりたいの?」、それから「何ができるの?」という二つですね。ニフティの採用でもそれですよ。どこの大学を出て、どういう実績があって、というのは関係ない。
まず、やりたいものがない人は駄目ですね。「これをやりたい」「これができる」という真剣さがある人は、仕事ができますよね。それから人間として、人格的にきちんとしているかどうかというのも大切ですが(笑)。
- 佐々木
具体的に、「こんな人」という例はありますか?
- 渡辺
たとえば、ニフティでホームページのコンテストをやると、文章がすごく上手な人が応募してくるんですよ。文章、それから構成が上手。ニフティという会社の場合、そういう人は採用したい。もちろん、大学からも雇っていますよ。実務ができるような人もたくさんいますから。
ただ、有名な大学を卒業して、ニフティがなんとなく有名だからとか、そういう人は、まず雇いませんよね(笑)。
- 佐々木
メッセージが伝わらない人。
- 渡辺
そう。ここに入れば、自分の人生はなんとかなると考えているような人は駄目で、「わたしが来れば、この会社はこのくらいよくなる」と言ってくれる人を採用したいですよね。
8/13
|
 |
|
|