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伊勢崎賢治さん
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どんなに苦しくても民間企業に入って
- 伊勢崎
そうなんですよね。あれほどエゴの強い人間はいないんじゃないか、というぐらい非常に強情な人ですけどね。
- 佐々木
でも、そこから何かを学んだ。
- 伊勢崎
うーん、学んでいませんね。おふくろには、たぶん死んだら感謝すると思いますけれども、生きているうちは絶対「ありがとう」なんて、照れくさくって言えないですね。
- 佐々木
今は全然、お母様に「ありがとう」って言うような機会はない
- 伊勢崎
言いたくもないです。
- 佐々木
でもアフリカに一緒に行ったんですよね。
- 伊勢崎
今でも一緒に暮らしていますよ。
- 佐々木
仲良く暮らしているんですか。
- 伊勢崎
仲良くというか、あまり目を合わさないようにしていますけどね。うるさいので。黙っていても、お袋の方から、いろんなことを言ってきますからね。
- 佐々木
どんなことを?
- 伊勢崎
やっぱり子どもでしょ、僕は。今でも、洋服にしわがついているとか、ギャイギャイ言われるわけです。うるさいったらありません。
- 佐々木
でも、今だったら、こういうお仕事にお母様は誇りをもたれているでしょうからね。
- 伊勢崎
誇りでしょうね。一応、大学教授になりましたからね。でも、それまではひどかったですからね。建築の勉強をほっぽらかして、よりによってインド留学。失望させたでしょうね。
- 佐々木
伊勢崎さんがお子さんに、何か、これだけは伝えたい、と教育されていることはありますか。
- 伊勢崎
一言あるなら、「お前の親父みたいにはなるな」ってね。僕は社会経験がないんですよね。企業に勤めなかったし。今考えると、やっぱり民間企業に入って、どんなに苦しくても嫌な上司の下で働いて、それでも切れないような忍耐力を学んでいれば、たぶんもっと僕は今、いろんなことに貢献できたんじゃないかと思います。
若い分際で、すぐに今日から理想的な生き方をしたいんだっていうことで、インドに行っちゃったじゃないですか。あれが。
- 佐々木
私もそう思うことがあります。でも私、企業に勤めてもあまりうまくいかなかったんじゃないかな、と。
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