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伊勢崎賢治さん
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ソーシャルワーカーやコミュニティ・オーガナイザーはどうやって作られるか
- 伊勢崎
ソーシャルワーカーの作り方の学術的な理論とは、ソーシャルワーカーをOJTをどう管理するかということに尽きます。
たとえば、プロのソーシャルワーカーやコミュニティ・オーガナイザーはどうやって作られるかというと、指導方針として、たとえばログ :日誌を、綿密につけさせるんです。それが、指導する教師との関係の土台です。
住民集会で自分が話したこととかを、いちいち全部ログにつけて、スーパーバイザーと一緒に点検するんです。「ここは、こういうことを言うべきじゃなかった」とか。その繰り返しです。MBAの教科書でも、教育でもそうじゃないですか。やっぱりケースですよね。
- 佐々木
ケーススタディ。でも、こういうリーダーの候補になった人達、エゴもあるリーダーの素養がある人達に、共通の課題、例えば電気がないとか水がないっていう状況を確認させて、その人が、「本当だ。気がついてみれば、皆、ない。これは、私たちは随分不利益を被っている」ということを理解するまでは、きっと体験させるために、見せたりしていくわけですよね。
- 伊勢崎
その際に、マッピングをやらなきゃいけないんです。
- 佐々木
何のマッピングですか?
- 伊勢崎
人脈とかの相関図です。
- 佐々木
その選んだポテンシャルリーダーの人脈を?
- 伊勢崎
これをしておかないと。ときどき、目立つやつがいるじゃないですか。それを全部マッピングするんです。それで、ここはここで、とか。
- 佐々木
この2人は仲がいいみたいだけど、ここはダメだとか、本当はこいつがやったほうが、この網が一番大きく張れるぞとか、この人は目立っているけど、こいつは敵ばかりで、こっちは2番手にみえるけど、こいつを押さえると、ここに大きく張れるぞとか?
- 伊勢崎
それは、これからの計画ですよね。その前に、過去に何があったのかということを全部マッピングするわけです。こいつとこいつは、昔、こういうことがあったから、とか。それを全部やるんです。
- 佐々木
面白い。何人ぐらいマッピングするんですか。すごく興味がある。
- 伊勢崎
これは分担作業にもなります。僕のチームだったら、ソーシャルワーカーが10人いて、地域を分担して、マッピングも分担します。時間がたてば、また変わってくるじゃないですか。
- 佐々木
そうですよね。昨日までは仲がよかったけど、今日は喧嘩している、みたいなのもありますよね。
- 伊勢崎
マッピングも、いつも頭に入れておくか、まず書かせますよね。
- 佐々木
本人に?
17/30
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