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出井伸之さん
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大企業がいかに恵まれた人材でやっていたか
- 佐々木
起業するとき、起業家として私は明確なビジョンがありました。やりたいことが見えているし、自分が動けばこうやるっていうのも見えているし、達成するまでやりぬくという絶対的なコミットメントもある。でも、それを一緒にやってくれる仲間を選ぶ、あるいは人を育てるところが、とにかく難しくて。
- 出井
難しいね。
- 佐々木
端から見ていると、「あの大企業のああいう人がいるといいな」とか、「このような人がうちに来ればいいな」とか、いろいろなところでお会いすると思うわけですけど。だけども、まずコアのチームを作るのが難しいんです。
- 出井
難しいね。本当に。
- 佐々木
それは私が無名の、20代半ばでユニカルっていう会社をつくっても、誰も来てくれなくて、働いたこともないという人を採用し、育てて、服の着方から、電話の取り方から教えていくわけですが。出井さんは、いかがですか。
- 出井
やっぱり大企業というのはね、ものすごく優秀な人材が、オーバーラップした仕事をたくさんやっているから、失敗しようにもできないような仕組みになっているんだよね。
だけれど小さい会社に来ると、それを、ものすごく少ない人数でやらないといけないでしょ。そうすると、大企業がいかに恵まれた人材でやっていたかがわかる。何とかの担当っていうと3人ぐらいいる。結構ぜいたくだなと、つくづく思いましたね。
- 佐々木
ソニーでは秘書が5人いたと、おっしゃっていましたけど。
- 出井
そうそう。だから今は、5人の仕事を1人でやってくれている訳で、大変なんですよね。大企業だと人数でカバーできる部分も1人でやらなければいけない。
- 佐々木
確かに、補強し合うから、精度が高くなるということなんですね。
- 出井
ここの会社みたいに小さな会社は、自分を含めて全体がチームにならないといけないよね。
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