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織作 峰子さん
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最近困っているのが、肖像権の問題です
- 佐々木
写真を撮るときの姿勢とか、マナーも教えられるんですよね? きっと。
- 織作
はい。最近困っているのが、肖像権の問題です。やみくもに撮れないんです。作品を撮るのに、たとえば子どもを撮りたいといって、街角で子どもを撮ると、親が飛んできて、警察に通報とか、大学に、「たぶん、おたくの大学の生徒だと思うんだけど」と。「気持ち悪い」とか「どういう意図で?」とか問い合わせが入る。そういう時代になってきたんですよね。
だから、ちゃんと学生証を見せて、作品を撮らせてもらったということで、OKをもらって撮影をする。そういう意味では、ちょっと厄介ですが、殺人事件や犯罪が多い昨今、親御さんの心配は無理もないですし。。
- 佐々木
紙を出したりして、承諾までする?
- 織作
コマーシャルの仕事だったらやりますよ。ただ、それをやっていると、テンションが落ちるんですよね。
- 佐々木
そうですよね。
- 織作
中国で広告の撮影の際、いちいち許可を取っていたら時間のロスだから、通訳の人に、顔と地域を覚えてもらって、使用が決まった時点で聞いてください、というふうにしました。アメリカやヨーロッパなど、権利を訴える国は怖いですね。
- 佐々木
そうですよね。ニュースステーションで、アメリカで取材したときにも、」病院の中のロビーで撮影して、映った人に、「今、撮りましたが、よろしいでしょうか」などと全部サインしてもらいましたが、たしかにすべてやっていると、本当に、いい表情がなかなか撮れないですものね。
- 織作
そうですね。特に、大きなお金が絡んでくる場合は、ちょっと怖いですね。趣味の作品だったら、いいんですけど。
- 佐々木
今日は、お話を伺っていて本当に楽しかったです。写真をすごく撮りたくなりました。
- 織作
素晴らしい。じゃんじゃん撮ってください。やっぱり、生徒に言うのは、「まずは撮らなきゃ、うまくならないよ」って。ものすごく撮っている子と、撮っていない子と、両極端で。撮っている人は、やはり上手です。
- 佐々木
わかりました、私も撮ってみます。本当にありがとうございました。
対談を終えて
お話を伺っているうちに、織作さんの内にある神秘性が、どんどん伝わってきました。ただ美しい人というのではなく、エンドレスな奥深さを感じます。ちょっと危険な、深い魅力。そんな彼女のカメラだから、人も、景色も、素の表情を見せるのでしょう。写真好きの私としては、もっともっと、作品を見ながらお話ししたかった。こんどは、食事でもしながらじっくりと、と思っています。これからも、第一線で活躍し続けてください! ありがとうございました。
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