ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第120回 藤原和博さん

120 |
藤原和博さん
|
|
|
その学校に給食が何日出されているか
- 佐々木
5年かけることによってできたことの大きさはわかりますが、そのカリキュラムの面はちょっと私も驚いたんです。今、いろいろな学校教育の改革とかが求められる中で、規制があってそんな自由はない、改革はできないという声が強く聞こえている気がするのですけれど。
- 藤原
それはウソなの。
- 佐々木
藤原先生がやっていらっしゃることを見ていてもそうだったんだけど、藤原先生がやっていらっしゃる特に、50分授業を45分にするなんていうのは、できるんじゃないかって。私は驚いたんですが、規制と関係なくできるということがまだまだあるってことですか?
- 藤原
そうですね。現行の指導要領下でも、最低限50分授業で980コマ以上やってくださいねっていう話なので。実際には50分授業で980コマでさえも、実はやれていないというところが、ほとんどなんですよ。これは言っちゃうと、バラしちゃうことになるんだけど。
お母さんたちの意識からするとね、その学校に給食が何日出されているかということをチェックすると、すぐに分かるんですよ。例えば和田中の場合、年間365日のうち学校が大体、200日前後開いている。僕が行った当時には、その間に178日しか給食が出されていなかったんですよ。これだと絶対に980コマなんてできるわけない。
- 佐々木
つまり、午後の授業がない日が多いってこと。全体のコマ数が少ない。
- 藤原
そう、そういうこと。例えば、始業式とか終業式とかをやった後にすぐ帰しちゃって、先生たちが楽しようとか、あるいは別の準備をしようとか。僕は去年、大体195日給食を出しているんだけど、190日以上給食出していなければ、980コマの授業は絶対にできていないはずですよ。だから給食日数で学校の稼働率を判断するのが非常に大事なことなんです。
そういう中で、45分で週あたりのコマ数を4コマ上げちゃった、他の中学では50分週28コマの標準を45分で週32コマに上げたので、和田中のカリキュラムはすでに「英数国」が3年間、全部週4コマになっています。だから、今回の新指導要領は和田中を追ってきているんですね、まだ足りないくらいですよ。だから圧倒的に有利。だって実際に3年間で400コマ近く増えちゃうから、3教科が100コマまで増えちゃうわけでしょ。その効果がどれぐらいか、想像に難くないと思います。
土曜日には、現2年生は「英語アドベンチャーコース」という英語を3コマ積み増して学ぶコースに70人以上参加してきたので、学年の半分以上の生徒が英検3級や準2級を目指して勉強しているわけ。これはものすごい。土曜3コマで、年間30日ぐらいありますからね、そうするとここでも100コマ積み増すでしょ。 さらに2年生の1月から「夜スペ」が始まりますけど、19人から始めたんだけど、追加募集をこの間かけたらしくて、20人また応募してきたようなのね。だから40人ぐらいでしょ。これも現3年生の学年の3分の1ぐらいになります。だから1年たった来年3月ぐらいのときに、ものすごい成果が出ると思いますよ。
8/30
|
 |

|
|