ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第114回 浜田宏さん

114 |
浜田宏さん
|
|
|
本当のリーダーというのは
- 浜田
例えばイエス・キリストとか、ガンジーとかは、別にリーダーになろうとか、リーダーになって世の中を支配しよう、キリスト教で世の中をまとめようとは思ったわけじゃないじゃないですか。マザー・テレサだって。コツコツと道を歩いていくと、気がついたら、いろんな人が付いてきてくれて、サポートしてくれる、大きな流れになる。そういう人に奉仕するという心を持ったリーダー、その心がないとね、ベンチャー企業もそうだし、1万5千人や15万人の企業もね、率いていけないと思うんですよね。
僕は本当のリーダーというのは、例えば、数字が強いとかね、英語が強いとか、そういったスキルも大切ですけども、「この人に付いていきたい」「この人に付いていって、この人を助けることによって、何らか貢献をしたい」と、そういう心を持ってもらえないと駄目だと思うんですよ。
かといって、そういう心があって、ある程度スキルがあっても、商売って厳しいじゃないですか。倒産しそうになったり、競合相手と競争になったりとか。その中で強烈な体験をしてきて、「なにくそと、絶対にここから立て直してみせる」という心。そういう強烈な体験があるということが必要なんですよね。
僕が、昔から言っているのが、「心・技・体」。横綱と一緒なんですよ。昔言ってたときとは少し意味が違ってきているのですが、「心」というのは、サーバント・リーダーとしての心、あきらめない心。それと「技」というのは、ちゃんとビジネスのことが分かっていて、経験もあってということ。「体」は体力もそうなんだけど、この場合は体験、強烈な体験。そこから謙虚に、失敗や成功から学んでいると。この3つが揃って、初めて「横綱」。1つの企業を率いる経営者としての資格ができるんじゃないかと思いますね。
「技」というのは、例えばビジネス・スクールに行くとか、いろんな会社で大きな仕事をするとかで、ある程度磨かれる。体験と心は密接に結びついていて、強烈な体験の中から学んで強くして、リーダーとしての心が生まれるということもある。
なので、これは個人的な意見ですけども、もっと日本の大企業の間でも転職をしたりね、外に飛び出していったり、もうちょっと暴れん坊になってほしいですね。社員にしてもね。すごく優秀なんだし。
- 佐々木
いろんな所に散らばって活躍をしながら、混ざっていくことが、すごく重要だと思います。
- 浜田
スポーツの世界はいち早くそうなっているんですね。例えばイチローなんかも、いずれは日本に帰ってきて、10年後、20年後には人を育てているでしょ。松井だってそうだし、サッカーの人たちもそうだし。武者修行している。ビジネス界では、やっぱりあまりないんですよね。転職が盛んになっているといっても、しょせん、若い人だったり。
- 佐々木
IT業界などに多かったり。
8/24
|
 |
|
|