ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第108回 宮嶋泰子さん

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宮嶋泰子さん
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絵を描くのが何よりも好きで
- 佐々木
でも番組をつくるには、カメラを連れて取材して、構成をして、実際に編集をするっていうことですよね。構成は、もしかすると技術というよりも勘と知性なんだと思うんですけど、編集は、ある程度の技術も必要だと思うんです。
- 宮嶋
私は、だから、ストレートなつなぎしか、しないですよね。で、私は、実は絵を描くのが趣味って知ってました?
- 佐々木
知りませんでした。絵コンテを描いちゃうんですか?
- 宮嶋
絵コンテを描いて、持っていった事もありますよ。で、カメラマンが、「あなたは、いつもこういう事をされるんですか?」って言うから、「いいえ、ちょっとやってみただけです」って言うんだけど(笑)。小学校6年生の時に、防火ポスターを描いて県知事賞をもらった事があります。
- 佐々木
すごい(笑)。
- 宮嶋
私の絵は、私が卒業した後も、ずっと小学校の校長室の横の壁に貼ってあったり。絵を描くのが何よりも好きで、実は、私は言語能力よりも、視覚的能力の方があるかもしれないって常々思っているぐらいで(笑)。
- 佐々木
すごいですね。だから、カメラの人にいい撮影の指示ができるんでしょう。
- 宮嶋
そんな事はないですよ。「好きなように撮って」って言いますから。ただ、細かい技術は言わないんですが、「ここで、とにかく聖子さんの、がむしゃらになっているエネルギーを伝えよう」というようなことは言います。実はそれはカメラマンからのリクエストでもあるんです。
カメラマンから「こういう事を表現したいんだ」っていう事を伝えてくれって。そうしたら、僕達はそれを撮るからって言ってくれたんです。私は、本当に、いいカメラマンと、いい編集者と、いい音効さんに恵まれたの。たぶん、女が一人でどたばたやっているから、「じゃあ、一肌脱いでやろう」って思ったんでしょうね。
- 佐々木
今の宮嶋さんに、そういう人がつくのは分かりますし、変な話、いい人を選ぶ事もできるけど、当時から……。
- 宮嶋
違う、違う、選んできたんじゃないんです。だって私、昔からずっと同じ人たちなのよ。
- 佐々木
そうなんですね。私なんて、レポートのごとに違う人たちでしたし、現場で、「どうして、今の撮っていないの?」とか、あったんですよ。
- 宮嶋
それは、私もいっぱいありました。
- 佐々木
アフリカで、皆が涙を流して、突然、ワーッと歌い始めて、私が「最高だな」と思って、ふと見ると、カメラマンがボーッとして撮ってなかったりして。
- 宮嶋
そういう事、ありますよ。
- 佐々木
だから、宮嶋さんの取材は、シーンがちゃんと撮れてるから、きっと、ちゃんとカメラに指示しているんだろうって。
14/24
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