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宮嶋泰子さん
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この花が咲いてるのって、何でこんな花が咲くわけ?
- 宮嶋
普通のスポーツ番組だと、結果と、練習と、これからの抱負で終わっちゃうんだけれど、私は、「咲いている花を見ながら、何でこんな花が咲くわけ? 何でこの幹は、こんなに棘がいっぱいあるの? この棘って一体何のためにあるのかな?」って。さらにどんどん土をはらっていって、「根がこんなにあるの? 何なの? この根の形は」みたいに、次々に探っていくのが私の仕事だと思っているんですね。美しい花を咲かせるための、幹や葉っぱや根を見つめる仕事をやりたいなと思っているんです。
- 佐々木
すごくいい表現です。
- 宮嶋
それをやっていくと、橋本さんの場合は、やっぱり、13回ぐらいかかっちゃったのかもしれない(笑)。
- 佐々木
でも、なかなか、一人の人間で13回のストーリーになる根を持っている人がいないでしょう。
- 宮嶋
そうかもしれないですね。
- 佐々木
でも、こういう言い方は変かもしれないけど、彼女も幸運でしたよね。宮嶋さんのような人に見つけてもらって。
- 宮嶋
これは出会いですよ。
- 佐々木
議員になるとは思わなかったけれど。
- 宮嶋
これは私も予想外でした。ただ、伯父さんも議員でいらしたし、彼女の生活の中に、自然な形で国会議員というのがあったんですよね。
面白いのは、これもベクトルがすごく似ているんですけど、そして、本当に偶然なんですけど、私は1992年のバルセロナから、ずっとニュースステーションでパラリンピックを取り上げているんですね。おそらく、ああいうメジャーな番組で取り上げた最初だと思うんです。
- 佐々木
そうです。私、却下されました。パラリンピックじゃなくて、スペシャルオリンピックスですが、私がいた1987〜1992年までに2回ほど、取材したいと企画を出したんですけど、「そういうものは番組では流せません」って言われました。
- 宮嶋
早すぎたのよ(笑)。私はやっぱり、人間がスポーツをするっていうのは、誰にでも与えられた権利だと思っているんですよ。
だから、障害があればあるほど、スポーツって重要な意味を持つんですね。健常者がやるのとは違う、重要な意味があるので、それを取材して番組にしたいと思っていたら、橋本さんが議員になった理由の一つにも、障害者の問題があったんです。彼女は現役時代いろんな障害を持った人から励ましの手紙をもらったりしているんですね。体が思うように動かない人は、聖子さんみたいに頑張っている人に自分を投影して、応援するっていう事があるでしょ? だから、障害者の環境を変えてあげたいっていう思いがあって、それが議員になった一つの原因なんですって。
だから、ある意味、すごく似ている所があって、「へえ」って思いました。これは、後から聞いた話なんですけど。ちょっと驚きましたね。
11/24
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