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正岡 裕志さん
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この人のためだったら、もっといいものを作ってあげよう
- 正岡
やはり私どものお客さまは、そういうお考えの方が多かったから、私どもも感化されたっていう部分があります。
10年ぐらい前ですか、その方はもう、がんで亡くなってしまったんですけど、ある会社の社長さん、今でもお付き合いしているんですけど、私が困ったときに助けてくれるんですよ。
私が困るというときは、タオルを作って失敗したとか、たとえば納期が遅れそうになるとか、クオリティーが悪いか納期が遅れるか、そういう部分で自分が困っているときに、普通なら「知らねえ」とか「自分で何とかしろ」とか、怒られるのが常々なんですけど、その方は逆に僕を助けてくれるんですよね。
- 佐々木
その方は、どういう方?
- 正岡
うちのお客さん、タオルの。
- 佐々木
お客さま。
- 正岡
私が困っているときに、普通だったら「何とかしろ」とか、一方通行で怒られるところが、逆に、何かみんなで知恵を出して、これをうまく乗り越えられないかって、いわば仲間として見てくれるんですね。
「お前だけの問題じゃないんだよ。お前だけが困っているんじゃないよ。これは僕らの問題だから、僕らでこの問題を乗り越えよう、解決しよう」っていうお考えの方がいまして、「何てこの人は温かいんだろう。じゃあ、逆に、僕は今度は、この人のためだったら、もっといいものを作ってあげよう。同じ値段でも、もっといいことをしてあげよう。いいサービスをしよう。いいクイックなデリバリーをしよう」って、逆に思ってしまうわけですね。
それは、やっぱりお互いに笑いながら商売をして、それが相乗効果を生んで、お互いにパートナーシップを、ずっと、もう十何年やってきたんですね。
で、この考えというのは、亡くなった方ですけど、やはり、うちの得意先の社長さんが、僕が当時若かりし頃じゃないですけど、困ったときに助けてくれたっていうのがありましたね。これは本当にいいことですからね。従業員とか、僕の後輩というか若い子に、また言っていきたいなと思っています。
そういうお考えの会社は、イー・ウーマンさんの「シンプルオーグ」タオルを洗ってくださってる河上工芸所の三宅社長とも同じで、納期が遅れるっていったら、「こっちが何とかするから」って。それはもうお互いの信頼関係で。本当に、納期とかも遅れそうだったら、夜遅くまでやってくれたりするわけですから、こういうパートナーシップっていうのは、今後も大切にしていきたいと思っています。
20/26
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